通勤、通学中に近所のお宅から「ピ―」って音が聞こえることはありませんか?
ピーとかキーンとかとにかく高音で鳴っていて脳に響くような嫌な音。
あの音の正体は、野良猫撃退グッズ。超音波を発生させる装置です。
↓こんなやつ
ピーやキーンという音は、いわゆるモスキート音と呼ばれる高周波音で、子供には聞こえて大人にはあまり聞こえないというやつです。(大人でも聞こえる人には聞こえます)
超音波発生装置を置いてあるお宅は野良猫に困っています。
野良猫が嫌いだから置いてあるというよりは、野良猫の糞尿などに困っているお宅が使われるものです。
猫が嫌がる音を発生させて、その場から立ち去ってもらうために置いてあります。
野良猫を傷付けずに追い払えるため、動物愛護の観点から作られた装置とも言えるでしょう。
もちろん猫も人もピーやキーンの音は不快に感じるわけで、完全無害とは言えないでしょうけど、出来る限り動物に配慮したグッズだと言えると思います。
ピーやキーンって音で野良猫を追い払えるの?
超音波発生装置は、熱感知式で野良猫が熱源センサーの前を横切ることで超音波を発生させます。超音波は数十秒間発生した後、音は止んでしまいますが、その場に居る限り再度熱源センサーが感知してまた超音波が発生する仕組みです。
猫にとってはその場所にいる限り、超音波が断続的に耳に入ってきてしまうため、不安や警戒心をかき立てられることになります。
また、猫が糞をする際は非常に無防備な状態になってしまう為、基本的には身の安全を確保できる場所でしたがります。このため被害に遭われているお宅では、外構に囲われた静かな庭など猫が無防備な姿をさらしても安全と思えるような場所が被害に遭います。
ピーやキーンという超音波の音は、不安や警戒心をかき立てることで、安心して糞ができない状況を作り出すためのものです。
日向ぼっこやくつろぐために来たとしても超音波が常に鳴っている状態では、長居もできないというものでもあります。
なぜピーやキーンの超音波で野良猫を撃退するのか?
では、なぜピーやキーンと言った超音波で野良猫を撃退するのかというと。
猫・犬・人が聞こえる周波数は、一般的に
低い | 高い | |
---|---|---|
猫 | 25Hz | 75,000Hz |
犬 | 40Hz | 65,000Hz |
人 | 20Hz | 20,000Hz |
と言われています。
人の場合、成人している多くの方は、16,000Hz以上の高周波帯を聞き取れる人は稀です。モスキート音と呼ばれる高周波で、若者にしか聞こえないという話は聞いた方が多いと思います。モスキート音は、17,000Hz 前後の高周波音で、蚊の羽音のようなキーンという不快な音からモスキート(蚊)音と呼ばれています。
超音波装置が発生させている周波数は、概ね「18,000~23,000Hz」になります。
このため人には聞こえにくく猫には聞こえる音であり、人に迷惑をかけずに野良猫を撃退できる。という観点で近隣の方にも一応の配慮がある製品となっています。
ピーやキーンって音を避けるにはどうすればいいの?
超音波発生装置の熱源感知センサーの有効範囲は、直進6~10メートル程あります。
よって、超音波発生装置の10メートル以内に近付かなければいいのですが、どこに置いてあるかわからなかったり道幅によっては離れることも難しいかもしれません。
ただ、超音波の音自体は、そこまで音量が大きいものではありませんので、音の出どころがわかったらその場から少し離れるように通行するのがいいのだと思います。
ご近所で野良猫を見かけませんか?
ピーやキーンって音をご近所で耳にするのであれば、野良猫がたぶんいるんだと思います。(もしくは放し飼いの猫)
多くの野良猫は、人から餌をもらって生活をしているので、餌やりをしている方もいると思います。
野良猫に困っている方で、超音波発生装置を設置しているお宅は、猫を傷付けずに追い払う方法を取っており、ご近所さんや通行人の方にも極力迷惑がかからない方法を取っているんだと思います。
しかし、困っていることは確かなので、猫の面倒を見ている方も周囲への配慮や迷惑がかからない方法を取るのがマナーだと思います。