通勤、通学路で見かける猫。自宅の庭に度々現れる猫。餌をねだりに懐いてくる猫。そんな野良猫をお家で飼おうかと考える方もいらっしゃると思います。
大人の野良猫(成猫)の場合、一般的には室内飼いするのは難しいと言われています。動物愛護の団体やボランティア活動をなされている方でも、保護したり引き取ったりするのは仔猫だけのところも多いようです。
大人の野良猫を飼うことは難しいのか?どんな点が難しいのか、飼うなら、懐かせるにはいい方法がないのか、このような観点でまとめていきます。
野良猫は人に懐きにくい
野良猫、人に懐きにくいですよね。元飼い猫でもない限り、人への警戒心がすごく強いです。ご飯をくれる人でも近付いたら逃げたり、人がいる前では食べなかったりします。
これまで野良猫として生きてきていますから、時には子供に水鉄砲やボールの的にされたり、人の敷地に入り追い払われたり、棒で引っ叩かれそうになったり。そんな経験も少なからずあるかもしれません。様々な経験から人のことを警戒する野良猫は多いかと思います。
また、母猫が人への警戒心が強いと仔猫もそれを学んで人を警戒するようになります。
ほとんど人と接してこなかった
餌をもらうのも他の猫が与えてもらっているところを見つけて食べに来る。自分からは決してもらいにいかない。といった場合、人に近寄る必要もなく、人と接することなく過ごしてきてますから、人馴れしないことがあり得ます。
愛情を注げば懐いてくれる・・・
そうなればお互いにいい関係。でもやっぱり猫も性格があり個性があります。どうしても人馴れしないことは少なからずあって、餌をもらえて自由にさせてくれるからその家にいるだけ。そんな関係になることだってあります。
ふとした時に甘えてくれたり、わずかでも可愛らしい瞬間を見せてくれることもあるかもしれませんが、思うようにいかないことも覚悟が必要なんだと思います。
野良猫の気持ち、飼い猫になることがいいことなのか
何かしらの理由で野良猫を飼おうと考えている方は、少し立ち止まって考えてみるのもいいかもしれません。飼うことが本当に猫の為になるのか、幸せに生きられるのか。
これまで野良猫として自由に外の世界を生きてきています。好きな場所で寝、自由に散歩し、発情期になれば交尾をしてきました。外の世界では危険も多く、寿命も短いながらも猫の世界を自由に生きてきたのではないかと思います。
人と一緒に生活していく幸せもあるかもしれません。しかし、このまま野良猫として生きていくことも幸せかもしれません。
それでも飼い猫として育てるなら
- 一生慣れないことも覚悟の上で飼いましょう。
- お金もかかります。餌、病院代など年に6,7万円病気や怪我をしてしまった場合は、治療費が10万、20万とかかることもあります。
- 慣れない、触ることができないことがしばらく続く場合は、根気よく時間をかけて接してあげましょう。
- 人慣れしない(避けられている)感じであれば、餌を少量にして少しずつ与えてみるものいいかと思います。(かわいそうですが)空腹になればご飯を食べる為に待ちます。ご飯をくれる人を待つようになります。猫から人の方に歩み寄らせるようにして、距離を縮めるきっかけにします。
- ケージやサークル内で飼っていると、外に出たくて暴れたり、鳴き続けることがあります。(いつも散歩していた時間(朝方、夕方など)に外へ出歩きたくなることがあります)
- 暴れたり、鳴き声がひどい場合は、ご近所さんに迷惑をかけてしまっているかもしれません。ご挨拶に伺い、謝りの一言をお伝えしておくことをお勧めします。(苦情になる前に)
猫の性格や生い立ちにもよりますが、慣れるまで大変な時間がかかる子もいるそうです。暴れたり、鳴き続けたりもしますので、留守がちだったり、面倒を見る時間が取れないようでしたら飼うのは難しいと思います。その場合は、里親を探してあげ、良い環境で生きていけるように考えてあげる必要もあります。(管理人)