大手ペットショップのCoo&RIKU(クーアンドリク)では、CSV活動(社会貢献と事業活動の一環)として動物愛護団体や医療施設へ売上の一部を寄付しております。
前回の書かせていただいた記事で寄付金に関して少し触れましたが、4,000万円を超える寄付額は少なくありません。恩恵にあずかる動物愛護団体も多数おられると思われます。
そこで疑問に思うのは、寄付先。どういった動物愛護団体や医療施設へ寄付されているのか?
Coo&RIKUでは寄付先の公表は行っていませんので、調べられる範囲で調べてみました。
▼目次
ネット上の情報から得られた寄付先
Coo&RIKUの寄付について、ネット上で調べてみると以下のようなものがヒットしました。寄付先の一部として参考になると思われます。
Coo&RIKU公式HP「幼稚園・小学校・中学校に集金連絡袋」-> https://www.pet-coo.com/news/syukin/
埼玉県HP「埼玉県寄附金一覧」(PDF)-> https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/166535/r3hojin0430.pdf
関東ペットパークHP「熊本地震への支援」-> https://kantobbpetpark.com/Social_contribution1.html
ありがとわん!「ご寄付のお礼・ご報告」-> https://wandahoo.exblog.jp/33189000/
最後のありがとわん!は、動物愛護団体「Wonderful Dogs」のご寄付の報告ブログになります。
Coo&RIKUの寄付先は、動物愛護団体や医療施設と明記されておりますが、ネット上で確認できるのは動物愛護団体で1件のみでした。
寄付金の情報が少なすぎる?
個人的に引っ掛かった点です。Coo&RIKUの寄付についての情報がほとんど出て来ない。
会社でも有名人でも同様だと思いますが、社会貢献をしていることのアピールは会社や自身のイメージアップにつながります。だから会社や本人など関係者以外が知り得ないはずの寄付先や額面などが(アピールのため)記事などで公表されます。もちろん、ひそかに行っている会社や個人もあると思いますが、Coo&RIKUのようにCSV活動(社会貢献と事業活動)の一環としている場合、イメージアップは企業価値の向上にもつながるため何かしら公表されていても不思議はないと思うところですが。
また、寄付を受けた側も感謝の意を込めて、SNSや公式サイト等で公表される場合もあるかと思いますが、それも動物愛護団体で1件のみ見つかった程度でした。
情報がかなり少なく感じるのですが、皆さまはどのようにお感じでしょうか?
寄付先の「医療施設」とは?
もう一つ引っ掛かった点に「医療施設」があります。医療施設、なんだかはっきりしない言い回しですよね。
わかりやすく表現するなら「動物病院」が無難なところだと思いますが、なぜ医療施設としたのか、動物病院にしなかったのか?動物の医療施設を考えるなら犬猫以外の家畜なども含まれますが、Coo&RIKUのCSV活動のページを見る限り、ワンちゃん・ネコちゃんを対象にしているため広い範囲で考えても愛玩動物までが対象だと思われます。高度医療施設やリハビリ専門施設、動物実験施設なども含んでいるため「医療施設」とされた可能性もありますが、個人的には引っ掛かったところです。
あえて「医療施設」という文言を使ってぼやかした?と考えてしまったのは、以下の可能性も考えられるため。
グループ会社「海動物病院」への寄付の可能性
Coo&RIKUでは、ペットショップと併設する形で動物病院を構えているところが多いです。
動物病院はCoo&RIKU提携の海動物病院になりますが、代表者は大久保 浩之氏でCoo&RIKUと共に取締役を務めておられます。グループ会社というわけですね。
さて、寄付金についてですが、寄付は動物愛護団体や医療施設へ行われています。動物病院も対象に含まれていると推察しますが、であればグループ会社の「海動物病院」に寄付してもいいわけです。
Coo&RIKUのCSV活動のページでは、具体的な寄付先については触れておらず、医療施設としています。このため自社の医療施設であったとしても嘘偽りにはなりません。また、CSVの理念である『「ペット」の幸せを第一に「お客さま」と「社会」に共有できる価値を創造します』にも反しません。自社の医療施設を通じて実現できます。
仮にグループ会社の「海動物病院」に寄付をされていた場合、会計上は適切な処理が必要と思われますが、コンプライアンスの観点からも問題が生じないようにすることは可能だと考えられます。
ただし、動物愛護団体や医療施設に寄付を行っていると公表されており、これを見た人からすれば慈善活動や社会貢献を行っている良い会社だと思うかもしれません。よもやグループ会社内でお金を回しているとは思わないでしょう。このような場合は受け止められる方によっては印象が変わってくると思います。
以上になります。寄付金の情報はCoo&RIKUが詳細を明かさない限りは金額程度しかわからないところでしょう。これまでの内容は個人的な見解になりますが、可能性としてはゼロではないと考えています。