「野良猫にエサだけを与えて、糞尿の始末や繁殖制限を行わない無責任なエサやりはやめましょう」「かわいそうな猫を増やさないため、周囲に迷惑をかけないように適切な餌やりを心がけましょう」
このような文言をどこかで耳にされた方もおられると思います。昨今、分別のない餌やりによる周辺環境の悪化が社会問題として見られるようになってきました。
自治体では、糞尿などによる汚損や悪臭を招く餌やりに対して注意を促すと共に、適切な餌やりをするように呼び掛けていると思います。
むろん、無責任な餌やりと呼ばれるようなやり方は、近隣住民に悪影響を及ぼします。では、その反対の周囲に迷惑をかけない「適切な餌やり」とはなんなのでしょうか?冒頭に記載したことはすぐに思い浮かぶところですが、餌やりをしている側、被害を受けてる側の立場によっても捉え方が変わってくると思います。
本記事では、「適切な餌やり」について、環境省など行政が定義するルール、法令や条令に基づく根拠、立場の違いによる捉え方など様々な視点でまとめてみました。
▼目次
- 行政が定義する適切な餌やり
- “適切な餌やり”って飼い主と変わらないのでは?
- 餌やり反対の人は「適切な餌やり」であれば納得するか?
- 餌やりを禁止する法令や条令はない
- 餌やりに関する裁判判例
- 餌やりを止めれば糞尿被害がなくなると考えるのは、妥当
- 現実問題、適切な餌やりを行うのは難しいのでは?
- 飼い主がいない猫は、本当に地域全体の問題ですか?
行政が定義する適切な餌やり
①環境省
環境省が公表している「住宅密集地における犬猫の適正飼養ガイドライン」では、以下のように記されています。https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2202.pdf
2.地域猫活動の実際(4)エサやり
エサやり場は地域住民の迷惑がかからない場所に固定します。エサは決められた時間に与え、それ以外は与えないようにしましょう。量は猫が食べきれるだけを与え、食べ終わるのを待って容器を回収し、周辺の清掃をしましょう。置きエサは絶対にやめましょう。カラスがきたり、ハエ・ゴキブリなどの害虫発生や悪臭の原因になります。エサや水は健康維持を考えて十分配慮してください。残飯を与えた場合には、猫のふん尿の悪臭を誘発し、また、猫が人間の食べ物の味を知ることによりゴミなどを漁ってしまう場合もあるので、キャットフードを与えます。
また、環境省作成のパンフレット「無責任に餌をあげるのはやめましょう」では、挿絵付きでダメなこと正しいことが書かれています。以下、要点を抜粋。https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2810a/pdf/03.pdf
- 可哀想だからエサだけあげる。
- 栄養をつけさせ繁殖させる(数を増やしてしまう)。
- 近所から苦情が来てしまう。
- 面倒見切れなくなり、捨てようとする。
- エサをやるなら不妊去勢手術もする。
- 飼うのが無理なら譲渡先を探す。
②京都市「京都市動物との共生に向けたマナー等に関する条例」
京都市では、「京都市動物との共生に向けたマナー等に関する条例」の中で、不適切な給餌を禁止しています。https://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/cmsfiles/contents/0000181/181226/zyourei2.pdf
第9条 市民等は,所有者等のない動物に対して給餌を行うときは,適切な方法により行うこととし,周辺の住民の生活環境に悪影響を及ぼすような給餌を行ってはならない。
加えて、罰則規定も設けられており、不適切な餌やりをして市長の勧告・命令に従わなかった場合、「5万円以下の過料に処する」とされています。また、給餌に関するマナーについては、以下の資料で確認できます。「野良猫へ餌を与える方に守っていただきたいマナーについて」https://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/cmsfiles/contents/0000181/181226/kijyun2.pdf
以下、要点を抜粋。
- 餌やりの責任者を明示、または市に届出をする。
- 何か問題が起こったときには誠実に対処する。
- 餌をやる猫をきちんと管理する。
- 自宅または了承を得た場所で餌やりをする。
- 早朝・深夜を避け、毎日決まった時間に餌やりをする。
- 置き餌をしない・食べ残しは清掃する。
- 糞尿を始末する。できれば、周囲のお宅の糞尿も始末してあげる。
- 餌を与える野良猫は、不妊去勢手術をした猫(今後する猫)だけにする。
- 万一、子猫が生まれたら保護・譲渡をする。
- 野良猫のままにしないように、保護・譲渡に取り組む。
③大分県別府市「別府市飼い主のいない猫の適正な飼育のための活動の指針」
大分県別府市では、「別府市飼い主のいない猫の適正な飼育のための活動の指針」を公表しております。https://www.city.beppu.oita.jp/doc/seikatu/kankyou_gomi/petto_doubutu/cat_kyosei/01shishin.pdf
指針の中で最初に、別府市の方針が掲げられていますが、
原則として『飼い主のいない猫のエサやりは禁止です』
とされています。ただし、現状ではエサやりを行う人が存在するため「住みよい地域」をつくるため、飼い主のいない猫の適正な飼育のための活動を行うためにルールが記載されています。以下、要点を抜粋。
4.活動グループに守ってもらうルール(1)エサの管理
- エサ場は、自治会及び別府市と話し合い、近所の迷惑にならない場所に設置する。
- 置き餌はしない、食べ残しは片付ける。
- 時間を決めてエサやりを行う。
(2)トイレの管理。フン尿の始末
- 猫用トイレは、近所の迷惑にならない場所に設置し、猫が使用するように躾する。
- こまめに掃除する。
- ご近所から糞尿の相談があった場合は、誠実に対応する。
(3)不妊去勢手術(4)近所住民への配慮
- 猫が苦手な方やアレルギーのある方への配慮と活動の趣旨を理解してもらうためのコミュニケーション。
④大阪府茨木市「茨木市生活環境の保全に関する条例」
適切な餌やりに関する内容ではありませんが、自治体の餌やりに関する条例もあげておきます。
茨木市の「茨木市生活環境の保全に関する条例」では、以下のような条文が設けられています。https://www.city.ibaraki.osaka.jp/material/files/group/41/seikanzyourei.pdf
第39条 市民等(市民及び本市域内に滞在し、又は本市内を通過する全ての者をいう。)は、犬、猫その他の動物で飼養者の不明な動物に給餌を行うことにより、ふん害を発生させる等良好な生活環境を損なってはならない。
規定に違反することにより生活環境が損なわれていると認められた場合、市長による是正を求める指導・勧告ができるとされています。
※ほぼ同様の内容の条例は、他にもいくつかあります。東京都世田谷区の「世田谷区環境美化等に関する条例」、大阪府門真市の「門真市美しいまちづくり条例」、愛媛県上島町の「上島町良好な生活環境の確保に関する条例」、山口県周南市の「周南市空き缶等のポイ捨てその他の迷惑行為禁止条例」など。
“適切な餌やり”って飼い主と変わらないのでは?
適切な餌やりは、前述から見ても分かるように餌の与え方以外にも様々な対応を含みます。
- トイレの管理・糞尿の始末といった周辺環境への配慮
- 不妊去勢手術を行う繁殖制限措置
- 保護・譲渡といった愛護活動
- 問題が発生した場合の対処
他にも京都市のように餌やりの責任者を明示したり、自治体への届出を勧める所もあります。
さて、餌の管理、トイレの管理、糞尿の始末、不妊去勢手術、保護・譲渡、問題への対処について適切に行うとしたら、猫の管理をしている、猫を飼養しているのと変わらないのではないでしょうか?
実態として、ほとんど飼い主と言って差し支えないように思いますが、このような猫達は飼い主のいない猫とされています。また、餌やりをされる方が飼い主を名乗り出ることもほぼないでしょう。
あくまで飼い主のいない猫とされておりますが、飼い主の責任も少し見てみます。動物愛護管理法の第7条には、ペットの飼い主の責務が6つ記されています。
- 健康と安全の保持と迷惑防止
- 病気の知識と予防
- 逸走の防止
- 終生飼養
- 繁殖制限
- 身元表示(所有明示)
ペットを飼うには社会に対する責任を負います。ルールやマナーを守ることはもちろんとして、人に危害を及ぼさない責任、地域を汚したり近隣住民に迷惑をかけない責任、自然環境に影響を及ぼさない責任を持ちます。人にケガをさせたり他人の財産に損害を与えれば、法的責任を負う必要もでてきます。
しかし、“適切な餌やり”をされ、実態として猫の管理や飼養をされているに等しい状況においても、社会的責任、法的責任を十分に負っているかと言えば、そうではないケースがほとんどだと思います。
餌やり反対の人は「適切な餌やり」であれば納得するか?
おそらく周囲に迷惑がかからなければ、餌やり自体を問題視することの方が少ないと思います。(相当な猫嫌いや猫アレルギーの方、妊婦の方、感染症が心配な方を除けば)さらに、不幸な猫を増やしてしまうなどの動物愛護の観点や野鳥や希少動物の捕食に伴う生態系への影響を憂慮する方も除けば、周囲に迷惑がかからない範囲の餌やりは許容される人が多いのではないでしょうか。
前述で挙げたような“適切な餌やり”が行われているのであれば、納得はせずとも苦情にまで至るケースは少ないと考えられますし、仮に役所や保健所に相談をしたところで“適切な餌やり”をされている状況であれば問題なしと判断されるのも明らかだと思います。
ただし、本当に“適切な餌やり”が出来ている状態であればの話で、実際には違うこともあると思います。例えば、庭などの敷地内に糞をされた人が仕方なく片付けていることも多いでしょう。
“適切な餌やり”であれば、餌やり反対派の方も納得せずとも苦情に至ることも少ないと思いますが、実態がかけ離れていれば苦情になってもおかしくないと思われます。
餌やりを禁止する法令や条令はない
動物愛護管理法や自治体における条例(環境保全や迷惑防止、動物との共生等の条例)には、餌やりを禁止する条文はありません。
あくまで、給餌に起因した周辺の生活環境の悪化が認められる時のみ指導や勧告が行え、さらに、指導や勧告を受けたにも関わらず必要な措置を取らなかった場合において、五十万円以下の罰金や五万円以下の科料を処せられるとされています。また、昨今では餌やりに関して一歩踏み込んだ条例を設けられる自治体もありますが、その場合でも「みだりにえさ又は水を与えてはならない」としており、みだりに餌や水を与えなければ問題はありません。
お腹を空かしている野良猫に食べ物を分けてあげるのは、悪い事ではないでしょう。その人の気持ち的にも動物愛護的にも困っている動物を助けることは正しいことだと思います。しかし、これが常態化し公衆衛生や人の生活環境に悪影響を及ぼせば、話が変わってくるということです。
餌やりに関する裁判判例
不適切な餌やりで周辺に被害が広がれば、損害賠償請求に発展することがあります。
野良猫への餌付けで55万円の損害賠償
本件は、餌やりする人の自宅や庭で、野良猫に寝床や餌を用意するなどの飼育ないし餌付けを行っていた事に起因する、近隣住民の糞尿被害による損害賠償請求の事案です。
2015/9/17 損害賠償請求事件 福岡地方裁判所
判例「平成26年(ワ)第1961号 損害賠償請求事件」, 2015年9月17日, 裁判所 COURTS IN JAPAN(最終閲覧日:2022年11月17日)
事案要旨
損害賠償160万円の請求を申し立て。
- 野良猫への餌付けにより、糞尿の被害を発生させた。
- 行政機関の指導に従わず、必要な環境の確保を行わなかった。
判決
損害賠償55万円の支払いを命じた。
- 原告住民の自宅の庭に入り込み排泄するなどし、原告は庭の砂利の入れ替えを余儀なくされた。
- 近隣住民への配慮を怠り、生活環境を害したと結論付けた。
主文では、
「餌やりをすれば本件野良猫が居着くことになることや、その結果として近隣に迷惑を及ぼすことは十分に認識し得たはずである」「近隣住民に配慮し、糞尿被害等を生じさせることがないよう、餌やりを中止し、あるいは、本件野良猫について屋内飼育を行うなどの措置をとるべきであった」
としている。
この判例は、野良猫に対する餌付けに関して、以下のことを裁判所が認めたというケースです。
- 餌やりをすることで、近隣に迷惑を及ぼすことは十分に認識し得える。
- にもかかわらず、近隣への配慮や糞尿被害等を生じさせないための措置を取らないことは、故意または過失である。
また、この餌やり行為の過程の途中、行政機関の指導が入っていたこと、被害が及んでいることを認識した上で改善措置を行わなかった点も判決の判断材料の一つでしょう。
猫への餌やり禁止等請求事件。慰謝料204万円
本件は、タウンハウス敷地内において一部の住民が野良猫に餌付けを行っていた事に起因する、タウンハウス区分所有者の糞尿被害による猫への餌やり禁止等請求の事案です。加藤一二三氏の裁判として知られています。
2010/5/13 猫への餌やり禁止等請求事件 東京地方裁判所
判例「平成20年(ワ)第2785号 猫への餌やり禁止等請求事件」, 2010年5月13日, 裁判所 COURTS IN JAPAN(最終閲覧日:2022年11月17日)
事案要旨
損害賠償645万円の請求を申し立て。(住民17名)
- 野良猫への餌付けにより、糞尿、悪臭の被害を発生させた。
- 住宅管理規約に違反する。
判決
損害賠償204万円の支払いを命じた。
- 洗濯物への異臭の付着、庭が荒れる被害が認められた。
- 住宅管理組合側は餌やりの中止を求めたが、受け入れなかった。
- 住宅管理規約に、動物飼育禁止条項、迷惑行為禁止条項があり、野良猫への屋外給餌は管理組合規定違反である。
- 被告は、給餌・給水を止めることは虐待にあたり、動物愛護法に反する。と主張したが、野良猫に対する餌やりを中止しても同条項は適用されないと判示された。
主文による経緯として、
平成14年5月に、少なくとも18匹の猫に対して餌やりを開始。平成15年、被告とは他に餌やりを行っていた者が不妊去勢手術を施す。被告も費用を負担した。平成19年5月、本件タウンハウスの区分所有者の総会で、被告に対し猫の飼育を中止するよう求めることを決議し、被告に中止を求めた。平成19年9月、動物愛護センターより数回、被告に対する指導を試みた。平成19年10月、被告の餌やりが継続し、悪質化しているとして、三鷹市長及び三鷹警察署長に対して、事態改善に関する要望書を提出。平成19年11月、被告による猫用トイレの設置、糞尿の始末、パトロールを実施。(判決では、対応が不十分とされた)
また、こちらの判決では、
「住みかまで提供する飼育の域に達している」
と判断している。また、不妊去勢手術を行い、当初18匹の猫が、4匹減ったこと。譲渡やトイレの設置、糞尿の始末などを行う行為は、
「地域猫活動の理念に沿うものになってきた」
ともある。
こうした判断を鑑みるに、地域猫活動(不妊去勢手術、譲渡、糞尿の始末、近隣への配慮)を行っている場合でも、地域住民の合意を得ておらず、独自に善意で活動をしているだけの場合は、問題が発生した際、その活動家が責任を取る必要がある。
と、言えると思います。
加えて、野良猫に対して餌やりを中止しても動物愛護法違反に当たらない。とする判示は、
動物の愛護及び管理に関する法律※抜粋第6章 罰則 第44条第2項 愛護動物に対し(中略)みだりに、給餌若しくは給水をやめ、酷使し、その健康及び安全を保持することが困難な場所に拘束し、又は飼養密度が著しく適正を欠いた状態で愛護動物を飼養し若しくは保管することにより衰弱させること(中略)その他の虐待を行つた者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
この条項は適用されない。ということです。
餌やりを止めれば糞尿被害がなくなると考えるのは、妥当
上記の裁判結果から分かるように、適切な餌やり=餌の管理、トイレの管理、糞尿の始末、不妊去勢手術等を行っていたとしても、不十分と判断されれば損害に対する補償の責任を問われます。また、どちらのケースも行政指導及び勧告を受けているにも関わらず、十分な是正措置を取っていなかった場合に責任を問われています。
興味深いのは、近隣への糞尿被害を発生させない是正措置の例として「餌やりの中止」「屋内飼育」をあげられている点です。
屋内飼育は、猫が外に出なくなれば被害が止まるのは当たり前のことなので誰しも納得でしょう。餌やりの中止に関しては、猫による問題が起きていた際、被害に遭われている住民の方が餌やり中止を求めていたと思われます。こうした事情を踏まえ判示で触れられたとは思いますが、餌やりを止めれば被害がなくなる、抑えられるという認識は、被害者のみならず裁判においても共通の理解であることが分かると思います。
動物愛護団体や愛護家の中には、餌やりを止めたところで猫がいなくなるわけではなくゴミ漁りなどして生きていくだけ、だから糞尿被害はなくならない、根本的な解決にもならない。と言われる方もおりますが、少なくとも前述の判示を見る限りでは是正措置として餌やりの中止は有効だと見られているようです。
現実問題、適切な餌やりを行うのは難しいのでは?
餌をやれば糞をしますし、糞尿を片付けるといっても全てを始末することは現実的に不可能です。また、餌をやれば栄養を付けて繁殖します。不妊去勢手術を全頭行えば増えることはありませんが、捨て猫や他地域からの流入猫もいます。それらの全てに手術を行えれば増えないと思いますが、いつまでそれをやり続ければいいのでしょうか。加えて、猫が問題を起こした場合は、餌やりしている人が責任を取ることはしません。飼い主のいない猫がしたことなので仕方ありません。猫に責任を取らせることも不可能です。
こうしたことを踏まえると、ある程度は出来るけど、ある程度までしか出来ない。
というのが実態に即しているのではないでしょうか。また、このような状況であった場合、“適切な餌やり”と呼べるでしょうか?
結局のところ、被害に遭われる近隣住民が苦情や相談をしていないだけ(声をあげても大きな問題になっていないだけ)で、周囲の人の我慢に甘えて許されているのが現状の餌やりと言えると思います。
飼い主がいない猫は、本当に地域全体の問題ですか?
愛護家の中にはこんなことをおっしゃる方もおられます。
『飼い主がいない猫は地域の問題なのだから、エサやりする人だけに責任を押し付けるのも無責任。地域で協力して解決していかないといけない問題だと思います。』
個人的には違うと思いますけどね。地域によっては事情が異なるとは思いますが、元々は一匹、二匹、多くても数匹程度だった野良猫に餌付けして居着かせて、他所からも呼び寄せて、いつしか子猫まで産まれてしまって今に至るのだと思います。少なくとも管理人の住む地域はそうです。
周囲への迷惑も省みず、よかれと思ってやり続けた結果増やしてしまい、問題が大きくなったところで、不妊去勢手術をしましょう、餌の管理をしましょう、糞尿も片付けましょうと言い始めたのが今の姿だと思います。そうした背景があるにも関わらず、地域全体の問題だからみんなで協力して解決しましょうなんて、おこがましくて言えないと思いますが。
餌やりの問題って、似たような話でハトやスズメなど野鳥でもあります。ハトやスズメに餌付けをすればもの凄い数を集めてしまいますが、フンの片付けなんてできません。近隣の迷惑になるから餌やりを止めるように求められます。当たり前の話です。
元を正せば猫を捨てた飼い主に責任があるとは思います。ですが、その後に増えてしまった猫達は保護したり飼うこともせず餌やりをしつづけた結果にあると思います。これを言うと家の事情もあって保護したり飼ったりはできなかった、それで見捨てろというのは残酷だ。なんていう人もおられるかもしれませんが、だったら最初から餌やりなんてしないでくださいと言っています。
餌やり反対派の人達からすれば、勝手に地域全体の問題にしないでくれ。というのが本音だと思います。
適切な餌やり・・・近隣に迷惑がかからないようにできるのであれば、誰も不満はないでしょう。しかし、それが本当にできるかは疑問だらけだと思います。