庭の花壇や植え込みに野良猫がしばしば糞をしにやってくる。
なぜかうちにやってくる。エサを与えたこともないし、トイレを許可した覚えもない・・・それなのに決まって糞をしにくる野良猫達。
よりによってなぜうちに?隣の家でもいいようなものなのに…
管理人も隣の家はされず我が家の庭にされる。といった状況でした。何故うちの庭にわざわざ来てしまうのか疑問に思っていました。近隣の家は被害がなく、自分の家だけにされてしまっている方は、同じ疑問をお持ちの方もいるのではないかと思います。
本記事では、猫のトイレ事情と行動から野良猫が糞をしにやってくる理由を探っていきます。
▼目次
子猫のトイレ事情 親猫はどう躾けているか
なにげなく糞をしているように見える野良猫達ですが、幼少期にどんな躾をされてきたのでしょうか。庭に堂々と糞をされている様を見て、親からどんな躾を受けてきたんだと思うところ。子猫時代にどのようにトイレを躾けられるのかをまとめました。
生後3週間は自分で排泄できない。
- 子猫は生後3週間くらいまでは自ら排泄ができない。
- その間は母猫が肛門を刺激して排泄を促す。
- 排泄物は、母猫が食べてしまう。
糞を母猫が食べてしまう理由は諸説あります。臭いで外敵に気付かれる危険をなくす為、衛生面の理由から寝床をきれいにしておく為、等。
生後3~6週間の間、自分で排泄をできるようになった後
- 生後3週間後自分で排泄ができるようになっても母猫が排泄の面倒を見る。
- 母猫は、子猫が排泄をする際に住処から離れたところに連れていく。
- この間に住処で排泄はしていけないこと、住処はきれいにしておくべきことを徹底的に躾ける。
母猫が排泄の面倒を見るこの期間で、子猫は糞をするときに住処から離れたところに連れていかれ、そこでするように躾けられます。これを徹底的に躾けられることで、
- 住処では糞をしてはいけないこと。
- 糞をするときは、母猫に連れられた場所ですること。(糞をすることで自分の匂いがつく)
- 糞をする場所は、住処から離れた自分が糞をした臭いがする場所(=トイレ)
を学びこれを繰り返し躾けられることで、排泄の行動パターンを覚えていく。
糞をしたくなった→いつものトイレの場所へ行く→そこで糞をする
こうして躾けられることで、糞をすることと場所を結び付けて覚えるようになり、決まってそのトイレの場所で糞をすることを覚えていきます。
猫の親子関係にはこのような幼少期の躾があるため、幼少期に母親に育てられていない猫は、トイレを覚えるのが苦手とも言われています。
猫が好むトイレ環境
こちらは、家の中で猫を飼っている方のトイレ環境が大変参考になります。
- 寝床から遠くなく食事をする場所から離れたところ。
- 安心して排泄ができる場所、部屋の片隅、囲いがある猫用トイレ。
- トイレ内は、猫砂が敷かれており、掘ったり被せることができる。
- 糞をしたら飼い主が糞を定期的に片付けし、きれいな状態が保たれている。
猫が糞をするときはしゃがんで踏ん張るウンチングスタイルを取る。このため、こんな無防備な体勢でも安心して糞をできるような場所を求めるため、安全な場所を好みます。
庭で言うところの静かな庭の隅っこだったり、生垣のような周りから隠れられるような場所。加えてその場所が掘ったりかき集めたりしやすい柔らかい土だったりするとウンチポイントとして最適です。
さらに被害に遭われる私達は、糞があると汚いので片付けます。このことは野良猫にとってはきれいな状態が保たれているのと同義で都合の良い状態にあるということです。
なぜうちがトイレとして使われるか
以上のことからこんなことが言えると思います。
- 寝床や食事場所から適度に離れている。
- 周囲が守られ、静かな庭で、安心してできる。
- 加えて、柔らかい土で糞をするのに適した場所。
そんな場所に糞をしたくなったら訪れ、安心して糞をできることを覚えてしまったら、その場所を次からも使い続けます。
食事して、糞をしたくなったら、いつもの場所へ!
行為と行動が結び付いてしまい、次第に自分の匂いが染みついていき、愛用のトイレ場所へと自宅の庭が変貌していく・・・こんなことが言えるかと思います。
このような状態になったらそう簡単にはこの場所を手放しません。
管理人の家がトイレ認定された原因
管理人の家のケースを記載します。ご参考くださいませ。
糞をされるようになった経緯と周辺環境
- 管理人が住み始める前からその家の場所で糞尿の被害があった。(野良猫多い地域)
- 以前住んでいた住民がエサを与えていた。(この時は別の場所で糞をしていたと思われる)
- その住人が去った後は、近所の住民が餌やりを始めた。(餌場が近くにある)
- そして近所の家が野良猫達の住処となり、我が家には糞をしに来るようになった。(住処が近くにある)
- 管理人が住み始めるまでの間に糞をし放題され、常態化してしまった。(安心して糞ができる)
- その他の近隣住民もエサを与えており(計5箇所程)我が家はエサ場に囲まれていた。(周囲に餌やり住民が多い)
こんなところです。
3軒隣の住民宅が住処になっていてエサももらえます。我が家は、住処と食事を取れるところから近すぎず遠すぎない程度に離れており、さらに管理人が住み始めるまでの間は誰にも邪魔されることなく糞ができ、その結果トイレ化してしまったようでした。
そして、住んでから分かったことですが近隣にエサを与える住民が多く、住処とエサを与える住民宅に囲まれたような場所に自宅があることで、野良猫の往来も激しく、糞もされやすい環境になっていたようでした。
書いていて、この環境で何も被害がなかったら奇跡だな。って思ってしまいました。
隣の家が糞をされていない理由の一つ
住み始めてから野良猫のことでお隣さんに話を伺ったところ、以前は糞をされてしまっていたようです。
それも花壇によくされてしまっていたらしく、困り果てた挙句に、花壇の雑草や伸び切った草木を手入れするのを止めたそうです。この結果、草木が邪魔して花壇に物理的に入ることができなくなり、糞をされなくなったとのことでした。
隣のお宅で糞ができなくなった結果、管理人宅で糞をするようになった。とも言えなくもありません。
まとめ
以上で糞をされてしまう理由の考察でした。人それぞれ環境は異なるところもありますが、ご参考になれば。