保健所・動物愛護センターの犬猫引き取り、収容期間は何日くらいか?

 保健所に犬猫を持ち込むとすぐに殺処分される。だから絶対に持ち込んじゃダメ!

という話を耳にした方も多いと思います。

昨今、殺処分ゼロに向けて努力をしている自治体がある中、持ち込んだらすぐに殺処分とはいかがなものかと思ってしまいます。この話が本当の場合。

というのも「殺処分ゼロ」を実現したいのであれば、保健所で殺処分を止めるだけで実現できるのですから、持ち込まれた犬猫がすぐに殺処分されるのはおかしな話だと思うのです。

もちろん、保健所、動物愛護センターで収容できる頭数は限られていますので、簡単な話ではないのは分かりますが・・・。

では、実際のところ保健所・動物愛護センターで、犬猫を引き取った場合、収容期間は何日くらいを設けているものでしょうか?

収容期間は、数日~2週間程度

都道府県の保健所、動物愛護センターによりけりですが、概ね上記の収容期間で運用しているようです。

環境省の資料「捨てないで 迷子にしないで」によると、自治体の多くの収容期間が『おおむね3日~7日です。』とあります。昨今、譲渡活動の促進が行われており、収容期間が長くなる傾向にありますが、それでも2週間程度が現状のようです。

以下、自治体、動物愛護センターのホームページで確認できるものがあります。こちらも合わせてご参考ください。

北海道旭川市 収容期間:最低14日以上

『愛護センターでは原則、犬猫の収容期間を最低14日以上としています。1匹でも多くの猫が、温かいご家庭に迎えられるよう、市民の皆さまのご協力をお願いいたします。』

http://www1.city.asahikawa.hokkaido.jp/files/eiseikensa/Animaal_HP/inuneko/joudoneko.html

出展元:旭川市動物愛護センターあにまある より

栃木県 収容期間:9日間

『本県の条例では、捕獲した放浪犬の抑留期間は、捕獲日を含めて「4日」と規定しておりますが、飼い主への返還及び譲渡を促進するため、平成27年12月から犬の抑留期間を9日間に延長する運用を開始しました。また、これに伴い、ホームページへの掲載期間も9日間としております。』

https://www.tochigi-douai.net/syuuyou.html

出展元:栃木県HP より

福岡県福岡市 収容期間:6日間

『収容期間は、収容した翌日から6日間(土・日・祝を除く)です。』

https://www.wannyan.city.fukuoka.lg.jp/yokanet/animal/animal_posts/index/?type_id=1&sorting_id=4

出展元:福岡市動物愛護センターわんにゃんよかネット より

千葉県千葉市 収容期間:6日間

※収容年月日と引取期限を見ると6日間とされているようです。

https://www.city.chiba.jp/hokenfukushi/kenkou/seikatsueisei/dobutsuhogo/lost_cat.html

出展元:千葉市HP より

短い期間で6日間、長くて14日以上。
都道府県によりかなり差が出ているのがわかります。

自治体によっては、条例を設けて抑留機関を定めている場合もあるので、ペットを飼育されているお宅はお住まいの地域の収容期間がどの程度か把握しておくと良いでしょう。
逸走や迷子になった際、一助になってくれるものと思います。

収容期間が短い都道府県は、返還・譲渡の努力が不足していると思われても仕方ない

動物の愛護及び管理に関する法律では、以下のような条文があります。

動物の愛護及び管理に関する法律

(犬及び猫の引取り)
第三十五条
4 都道府県知事等は、第一項本文(前項において準用する場合を含む。次項、第七項及び第八項において同じ。)の規定により引取りを行つた犬又は猫について、殺処分がなくなることを目指して、所有者がいると推測されるものについてはその所有者を発見し、当該所有者に返還するよう努めるとともに、所有者がいないと推測されるもの、所有者から引取りを求められたもの又は所有者の発見ができないものについてはその飼養を希望する者を募集し、当該希望する者に譲り渡すよう努めるものとする。


引用元:動物の愛護及び管理に関する法律

殺処分がなくなることを目指して
所有者に返還するよう努める
所有者の発見ができないものについてはその飼養を希望する者を募集し、当該希望する者に譲り渡すよう努めるもの

このような努力義務が設けられています。

収容期間や公告・告示の期間が短い場合、返還や譲渡のできる機会が少なくなります。
収容施設のキャパ、職員の人数、様々な事情の元、業務を執り行っているとは思いますが、改善が進められていないのであれば、努力が不足している。と思われてしまっても仕方ないものだと思います。

殺処分の多い都道府県について

殺処分数に関しては、環境省のホームページで公開されております。

環境省「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況

環境省

都道府県別の殺処分数については、上記ページ内の「犬・猫の引取り状況(都道府県・指定都市・中核市別)」から見ることができます。

単純に、殺処分数の多い都道府県は一目瞭然ではありますが、人口も違えば、面積も異なります。
人が多ければペットも多いだろうし、面積が広いところは生息できる場所がたくさんあるとも言えます。

よって、殺処分数の多さの観点ではなく、殺処分されてしまう割合の多さの方がより実態を把握できる。とも言えるかと思います。

以下では、殺処分「率」をまとめた記事も作ってみましたので、ご興味があれば一読お願い致します。


以上になります。しかし、収容期間は相変わらず短いものです。管理人が疑問に思うところは「この収容期間は妥当な日数なのか?」です。次回、改めてまとめてみたいと思います。(時間が足りずにまとめきれませんでした。ごめんなさい。管理人)

後日まとめた収容期間についての記事は以下になります。

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2017年4月に新居へ引っ越した直後から野良猫に悩まされる。
日々、野良猫との領地争いを繰り広げています。

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