猫アレルギーって食物のアレルギーと違って軽視されがちです。
どうせ、くしゃみとか鼻水が出るくらいでしょ。
くらいに思われて、理解が不十分な場合があります。
猫アレルギーの方にとっては、野良猫も出来る限り避けたいところ。なのですが、餌やりする方はあまり気にされない様子。自宅周辺はもちろん、公園やよく利用する場所・道すがらで餌やりをされると困るものです。
こちらの記事では、なんとかして餌やりさんに猫アレルギーで困っていることを理解してもらえないものか、あれこれ考えた内容をまとめました。
- 猫アレルギーの症状について
- 餌やりさんと良好な関係を築けているなら直接伝える
- 猫ボランティア・地域猫など管理をされている場合、代表者に伝える
- 自治会・町内会で回覧をまわしてもらう
- 公共の場なら啓発看板を設置してもらう
- 自治体や保健所に相談してみる
猫アレルギーの症状について
- 目のかゆみ、充血
- 鼻水
- くしゃみ、咳
- 喉の痛み
- 喘息
- 呼吸困難
- 皮膚のかゆみ、腫れ
- 発疹、蕁麻疹
など。他にも耳の中が腫れたり、白目部分が腫れあがってしまう方もいらっしゃいます。重度の場合、アナフィラキシーの症状も発生する場合があるようです。
以下の「実験動物アレルギー アンケート調査結果の報告」も参考になるかと思います。
https://www.jalas.jp/pdf/kanren_safety_allergy.pdf(PDFファイル)(社)日本実験動物学会
餌やりさんと良好な関係を築けているなら直接伝える
もし、餌やりさんと良好な関係である場合は、直接猫アレルギーで困っていることを伝えてあげた方が早いかと思います。アレルギーの症状を伝えて理解してもらうことや、その場所に集まって来てしまうことで、通ることができず困っている現状をお伝えしてみましょう。理解のある方なら餌やりの場所を変えてくれたり、その他、野良猫のお世話をしている方々にもお伝えしてくれるかもしれません。穏便に解決が可能なら直接伝えてみるのもありかと思います。
※餌やりしている方がどんな人かわからない場合は、直接伝えるのは止めておきましょう。※餌やりを使命のように続けている人もいます。どんな人か知らずに直接伝えることはトラブルにつながります。
周囲への配慮って大事
猫アレルギーに限らず、他のアレルギーをお持ちの方は程度に差があるにしろ、極力アレルギーの原因になるものを避けて生活していると思います。
自分で気を付けられる範囲で避けることはやりますが、餌やり場所が自宅周辺だったり、利用している駐車場だったりすると避けるに避けられない場合も出て来ます。
例えば、花粉症であればマスクを付けたり飲み薬で予防をしますが、原因となる花粉が多く飛び交う場所にわざわざ近寄ることなんて絶対にしません。
自宅周辺や利用している駐車場で野良猫の餌やりをされてしまうのは、花粉症に置き替えればアレルゲンである花粉を撒き散らかされているようなものです。
猫が可愛い、お腹を空かせて可哀想、じゃれ合うのが楽しいのはわかりますが、やはり周囲の方々への配慮は大事だと思うところです。
猫ボランティア・地域猫など管理をされている場合、代表者に伝える
猫ボランティアの方が世話をしていたり、地域猫活動が行われている場合は、どちらも代表の方や相談窓口の方がいるはずです。代表者や相談窓口の方に連絡し、猫アレルギーで困っている実情をお伝えしましょう。
もし、代表者や相談窓口の連絡先がわからない場合は、自治会や町内会の役員の方、自治体の生活環境課などの職員にお聞きしてみましょう。猫ボランティアや地域猫の活動は、事前に地域や行政と活動について話し合いの上、行っているはずです。
この場合、猫ボランティアや地域猫活動の代表者が決められており、その方がトラブルや問題の対処を行うルールになっていると思います。
もし、そういった窓口のようなものはない、自治体や自治会など地域の理解を得られていない活動の場合は、愛護家が勝手にやっているだけかもしれません。餌やりのやり方に問題があれば、自治会や保健所などに相談をしてみるのがいいと思います。(やり方に問題がない場合でも勝手に続けていれば、何かしら問題が起こります。食べ残しはないですか?その場所で餌やりをすることにみんなが納得していますか?糞尿の始末はされていますか?周囲の方々の我慢で成り立っているような活動は必ず不満が表面化します。相談してもすぐに対処をしてくれるとは限りませんが、声をあげておくのは大事です)
自治会・町内会で回覧をまわしてもらう
自治会・町内会の役員の方に、野良猫が集まってしまっていることで、猫アレルギーの症状がひどくなってしまっていることを相談しましょう。
まずは、猫アレルギーで健康被害に遭っている方がいる状況を地域の方々に理解していただける内容を回覧してもらうのが良いかと思います。
- 猫アレルギーの症状
- 最悪の場合、アナフィラキシーショックになり、生死の危険もあること
- アレルギーを抑える薬を服用するのに医療費がかかること
- 投薬での生活は、その方の身体に少なからず負担がかかっていること
困っている人がいることを理解してもらうように回覧をしていただきましょう。
できることならご自身の生活圏外で餌やりをしてもらいたいところですが、すぐには餌やりさんも難しいと思います。もし、猫アレルギーの理解が得られても、ではどこで餌やりをすると迷惑にならないか、考える時間は必要でしょうから。
また、餌やりに関して注意喚起をすでにされている地域でも、猫アレルギーの健康被害の面から再度促すのは、無駄ではないと思います。
地域に猫アレルギーのことを周知していただいた上で、今後地域でどのように野良猫と関わっていくべきか、話し合いを進めていただければ、餌やりに関してもマナーやルールについて共有しあえると思います。
公共の場なら啓発看板を設置してもらう
公園などの公共の場やマンションの敷地内、駐車場などであれば、啓発看板を設置してもらうのも一つの手です。啓発看板の多くは「猫に餌を与えないでください」といった内容のものになります。
公共の場なら自治体へ相談マンションの敷地内ならマンションの理事会へ相談
猫アレルギーの健康被害のことまでは看板に書き込めないとは思いますので、回覧などと合わせて対応を取ってもらうと良いでしょう。
自治体や保健所に相談してみる
無責任な餌やり(餌だけやって他は何もしない、糞尿の管理をしない等)をされている場合、自治体や保健所で指導してくれる場合があります。猫アレルギーの他にも糞尿や猫が増えてしまっている実情をお伝えし、動いてもらえないか相談しましょう。
管理人の経験では、相談は受け付けてくれますし、餌やりしている方の話を直接聞きに行ったり、注意もしてくれました。残念な事は、注意されてもやり続ける人がいたり、一度止めてもほとぼりが冷めたら再開してしまうことです。それから餌やりの場所は特に変えてくれることはありませんでした。
一時的な注意では、改善が難しい場合がありますので、自治会や町内会を巻き込んで対応を考えてもらったり、継続して自治体や保健所の協力を仰ぐしかなさそうです。
マンションなどにお住まいの場合は、マンションの理事会などに相談してみるのも良いでしょう。
以上になります。猫アレルギーは軽度の場合も多く、当人の辛さが理解してもらいにくい場合があります。重度の場合は、医師にも相談の上(医師の視点からアドバイスをいただくなど)、対処を進めていくと良いかと思います。