放し飼いを止めさせれば野良猫は減る

「野良猫は減る」と言い切りましたが、

理論上は

です。

お住まいの地域で、野良猫も多いけど、放し飼いも多い。
そのような事情で困っているなら、放し飼いを止めてもらうことで問題解決の少しの手助けになるかもしれません。

  1. 放し飼いの猫が野良猫を増やしてしまっている可能性
  2. 放し飼いの猫が野良猫になってしまう可能性
  3. 放し飼いを止めてもらうための説得材料

放し飼いの猫が野良猫を増やしてしまっている可能性

いやいや、うちの猫は不妊・去勢手術しているから増やすことなんてないよ。

もちろんそうであれば、野良猫と交尾して増やしてしまう事態にはならないでしょう。
ですが、中には不妊・去勢手術もせずに放し飼いする飼い主もいるもので。

以下は、環境省の「犬猫の不妊去勢の義務化について」の「猫の不妊去勢措置の実施率の推移」を抜粋したものです。

猫の不妊去勢措置の実施率の推移の資料

環境省「犬猫の不妊去勢の義務化について」(PDF)

平成23年の時点で、約80%の飼い猫が不妊・去勢手術をされています
これ以降のデータはなく、はっきりとは言えませんが、

80%程度の飼い猫は、不妊・去勢手術をされている。
20%程度の飼い猫は、不妊・去勢手術がされていない。

と考えても大きく外れていることはないと思われます。

次に、放し飼いの猫が野良猫を増やしてしまっていると考えられる理由について

野良猫と放し飼い猫の交尾の組み合わせを考えてみましょう。

野良猫(メス) × 野良猫(オス)
野良猫(メス) × 放し飼い猫(オス)
放し飼い猫(メス) × 野良猫(オス)
放し飼い猫(メス) × 放し飼い猫(オス)

この組み合わせが考えられます。
このうち放し飼い猫のメスが妊娠してしまった場合は、飼い主が育てることになるかもしれませんが、外で出産してそのまま野良猫化することも十分にあり得ることだと思います。(捨て猫や放し飼いでも同様に困ります)

そして、もし放し飼いがされていなかったら・・・を考えると

野良猫(メス) × 野良猫(オス)

この組み合わせしかなくなります。
もちろん、放し飼い猫の全てが不妊・去勢手術済みの場合も野良猫同士による増加のみになります。

放し飼いの猫が野良猫になってしまう可能性

まさか餌だけ与えて他は面倒を見ず、ほとんど野良猫のようなものではあるまいな?

そのような猫であれば、もはや野良猫のようなものですが、家に帰って来なくなってしまう猫もいるでしょう。

以下は、静岡県の猫の苦情・相談件数の内訳です。

静岡県の猫の苦情・相談件数の内訳の資料

静岡県「動物愛護管理統計資料

直近の平成29年で、

行方不明の苦情・相談件数 1,319

静岡県では、1日に3件以上の行方不明猫がいるということです。
これらのうち飼い主の元に戻る猫の数は定かではありませんが、少なからず迷い猫となってしまい、野良化してしまう猫もいると思います。

放し飼いを止めて完全室内飼いをしてもらえれば、こうした不幸な形で野良猫になってしまう猫も減るんじゃないかと思います。

※必ずしも行方不明になる猫が放し飼いの猫とは限りません。しかし、逸走や逃げてしまったケースと放し飼いの猫が帰って来なくなったケース。苦情・相談の件数からどちらも多く発生していると言えるでしょう。

放し飼いを止めてもらうための説得材料

放し飼いを止めてもらうためには、飼い主の意識やモラルの向上が不可欠ですが、これまでの飼い方を見直すには、よっぽどの事がなければ難しいように思います。

自治会で飼い方を啓発する回覧をまわしたり、
地域で啓蒙活動や飼い主を集めた説明会、
自治体の職員や保健所の職員による指導

出来ることは限られていると思います。
その飼い主の方の意識次第によるところが大きいため、理解が得られるかは難しいところ。

こちらでは、回覧や説明会などで理解を深めてもらう説得材料のようなものを挙げてみました。

①交通事故に遭われる可能性

以下は、大分県大分市が公表している交通事故などによる死体の回収頭数です。

猫の殺処分頭数および交通事故などによる死体の回収頭数の資料

大分県大分市「大分市猫の適正飼養・管理ガイドライン」(PDF)

交通事故などによる死体の回収頭数は、殺処分数の 3倍以上 あります。
大分市では、1日に7匹以上が交通事故などで亡くなっていることになります。

大分市以外でも沖縄本島でも年間2,684匹、神奈川県藤沢市も847匹の猫が交通事故の犠牲となっています。

沖縄タイムス「沖縄で1日7匹の猫が車にひかれ死んでいる

神奈川県藤沢市「猫を正しく飼いましょう!

②放し飼いで近所の方は困っています。

以下は、静岡県の猫の苦情・相談件数の内訳です。

静岡県の猫の苦情・相談件数の内訳の資料

静岡県「動物愛護管理統計資料

直近の平成29年で、

放し飼いの苦情・相談件数 294

静岡県の人口は、約265万人です。
割合を考えれば多くはありませんが、我慢して苦情や相談をしていない方も多くいらっしゃいます。

近所の人に我慢してもらっていませんか?
近所の人の我慢に甘えていませんか?
他人の迷惑に無神経になっていませんか?

今一度、放し飼いされている飼い主に考えていただくのは良いことかと思います。

③保健所に引き取られた場合、飼い主に返還されることはほとんどありません。

環境省が公表している統計資料「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況
こちらの処分の扱いに返還数というものがあります。

平成29年度
引取り数 返還数
62,137匹 316匹

猫の返還は、1%以下です。ほとんど返還されていません。
返還されない猫の行末は、譲渡か殺処分です。殺処分される割合の方が多いのが実情です。

④花壇荒らしや車を傷つけた場合、損害賠償請求になることも

花壇や家庭菜園を荒らされたり、車のボンネット、タイヤが引っ掻き傷だらけ、子供が引っ掻かれて怪我をした。

放し飼いの飼い主の方には、動物愛護法、民法を改めて確認していただきましょう。

(動物の所有者又は占有者の責務等)
第七条 動物の所有者又は占有者は、命あるものである動物の所有者又は占有者として動物の愛護及び管理に関する責任を十分に自覚して、その動物をその種類、習性等に応じて適正に飼養し、又は保管することにより、動物の健康及び安全を保持するように努めるとともに、動物が人の生命、身体若しくは財産に害を加え、生活環境の保全上の支障を生じさせ、又は人に迷惑を及ぼすことのないように努めなければならない。

第七条 3 動物の所有者又は占有者は、その所有し、又は占有する動物の逸走を防止するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

動物の愛護及び管理に関する法律

(動物の占有者等の責任)
第七百十八条 動物の占有者は、その動物が他人に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、動物の種類及び性質に従い相当の注意をもってその管理をしたときは、この限りでない。

民法

⑤環境省の普及啓発用パネル

環境省が飼い主の責任や飼い方などをパンフレットにした資料があります。

普及啓発用パネル
環境省

新・普及啓発用パネル
環境省

これらを活用するのも良いかと思います。


以上になります。野良猫で困っている地域で放し飼いも多い場合は、放し飼いを止めていただくことで、対策を野良猫だけに絞れます。少なからず被害に遭われている方に悪い施策ではありません。

スポンサーリンク

こちらの記事も読まれています。

のらねこらむプロフィール

authorImage

のらねこらむ管理人

2017年4月に新居へ引っ越した直後から野良猫に悩まされる。
日々、野良猫との領地争いを繰り広げています。

対策グッズのほとんどは、実際に買って・試した結果をまとめたものです。
当サイトの情報が皆様の野良猫対策の助けになれば幸いです。
詳しいプロフィールは、こちら

新着記事