やせ細った姿や切なそうに鳴いている姿を見兼ねて、お家にあるものでエサをあげたくなったりもしますね。(無責任な餌やりはいけませんが)そんな時、猫を飼っているお家でもなければキャットフードはなく、家にある物を与えることになると思います。
猫好きだったり飼育経験がなければ、どんな物が好みか嫌いな物か、食べさせていけない物がどんな物かわかりません。
しかし、野良猫もそんなにヤワじゃありません。生ごみを漁ったり、バッタやカエルなどを食べて生き延びてきています。大量に食べさせない限り、多くの物は死につながるようなことはありませんが、知らずに毒となるものを与えるのも可哀想です。
よく言われているお腹をこわす食べ物、自然の中でお腹をこわす可能性がある食べ物、身近にある物で危険な物を紹介します。
▼目次
よく言われるお腹をこわす食べ物
お腹をこわす=腹痛、下痢、嘔吐
これらを起こしうる家庭にある食べ物を以下にあげます。
- 腐っている食べ物、生ごみ
- 牛乳
- イカ、タコ
- ピーナッツ、トウモロコシ、固い豆(豆まき用の豆)
- ジャガイモ(ソラニンが含まれる野菜)
- 生の豚肉
この中で大量に摂取する可能性があるものは少ないと思われますが、牛乳は注意した方がいいでしょう。
仔猫にミルク替わりにあげてしまいがちなのと、仔猫の場合、体力がついていないため、ただの下痢が命の危険になることがあります。下痢や嘔吐になった時は、人間でも何も食べられなくなります。食べれなければ体力が落ち、下痢で水分を吐き出せば脱水症状になり、次第に衰弱してしまいます。
飼い猫と違って、野良猫は病院に行けませんので、仔猫や弱った猫に餌を与える際は注意しましょう。
その他、お腹をこわす以外で食べさせてはいけない食べ物
- ネギ類(玉ねぎ、長ねぎ、ニラ、ニンニクなど)
- カカオ類(チョコレート、ココア)
- 貝類(アワビ、サザエ、トリガイ)
- パン類
- 鳥肉の骨
- アボカド
- 人間が食べるもの全般(塩分の強いもの)
これらは中毒症状を起こしたり、内臓にダメージを与えたりするもの。
ネギ類は人がよく口にする物で、ねこまんまを作るときに入ってしまうことがありえます。(みそ汁をかけている場合は具に注意)
その他、オニオンスープなどコンソメを使っているもの、鶏ガラスープなど玉ねぎエキスが含まれているものも注意が必要でしょう。
個体差はありますが、避けてあげるに越したことはありません。
自分で獲って食べてお腹をこわす物
自然の中で自ら狩猟して食べる物は、食べられる物か食べられない物か選んでいるはずなので通常は問題ないと思います。(問題あったら野良猫、絶滅してます)
- 殺鼠剤を食べたネズミ
- 毒餌を食べたゴキブリ、殺虫剤を浴びているゴキブリ
- 寄生虫の感染源のカエル(ヘビ)
これらを運悪く食べてしまったらお腹も体もこわすことがありえます。
【番外編】家庭で身近にある物で危険な物
これがある意味一番危険かもしれません。エサで与えるものではありませんが、誤飲の可能性があり危険なものになります。
- 風邪薬(人用の薬全般)
- サプリメント(タマネギエキス濃縮の物)
- 殺鼠剤、アリ駆除剤
風邪薬のアセトアミノフェン(発熱を抑える成分)は胃潰瘍や貧血を引き起こす場合があります。この他、人用の薬全般に言えることですが、猫には薬が強すぎます。猫は人より10分の1以下の大きさですからね。
それから、高血圧の方がいらっしゃる家庭では、タマネギエキスが濃縮されたサプリメントを常用していたりしませんか?血圧や血糖値を下げたりする効能がある為、常用している方もいらっしゃいます。
そして、殺鼠剤やアリ駆除剤は毒餌を考える人にも有名なものです。
これらは、普通に生活していれば誤飲させることはほぼないと思います。万が一、野良猫がよくいる辺りで落としてしまった際は水で流すなりして誤飲しないようにしてあげましょう。
特に顆粒状、粉末の物は注意が必要です。落ちている場所を歩けば手足にくっつき、その場所に座り込めば、毛に絡みつきます。そうなると毛繕い(グルーミング)をした際に舌で手足、毛を舐めあげた際に誤飲します。
こうしたこともあるため、猫がよく来るお宅では誤って薬などを落とした時は、誤飲しないように注意を払ってあげましょう。
以上になります。