どこからともなく集まってくる野良猫達
お腹を空かせて可哀想に思い、手を差し伸べれば・・それは猫屋敷の始まり。
最初は1匹のお腹を空かせた可哀想な猫にひと時でもお腹いっぱいに食べさせてやろう・・と思い、餌をあげてしまうなんてことはどこにでもある話でしょう。
しかし、その猫もいつしか毎日のように訪れるようになり、いつものように餌を与えていたら気付いたら知らない猫が1匹・・また1匹とどこからともなく集まってきてしまうことが往々にしてあるものです。
どこから嗅ぎ付けてやってきたのか?どうして知らない猫まで集まってくるんでしょう・・続々と。
管理人的解釈を記載いたします。
他の猫から教えてもらっている?
猫も集会をするんだよ。なんて話があり、夜な夜な近所の猫同士が公園やら空き地なりに集まって、集会をすることがあります。ここでコミュニケーションを取っており、情報交換をしているのだとか、都市伝説のような話があります。確かに、集会のような集まりは猫同士であるようですが、管理人的には、餌場を教え合うことはないと考えています。
なぜなら、猫は単独で行動し、狩りも一匹で行います。ですので、餌を確保することってとても重要なことなのです。今日は十分な餌にありつけても、明日もまた十分な餌にありつけるとは限らないですから。それに、他の猫に餌を分け与えるような仲間意識もありません。目の前にある餌を一心不乱に食べるのみです。
ですので、集会などで顔見知りの猫に餌場を教えることはないと考えています。
ただし、母猫が仔猫に餌場、狩り場を教えることはあるでしょう。仔猫も数ヵ月経てば住処から出歩くようになり、出歩き始めの頃は、母猫と一緒に出掛けます。そこでは餌場、狩り場以外にも天敵のことなど様々なことを教えていることでしょう。
母猫が「餌は人間からもらうもの」なんて考えていたら、真っ先に餌をもらえる人の家に連れていくかもしれませんね。
野良猫の習性を考えてみる
野良猫は、自分の縄張り(テリトリー)を持っています。住んでいる場所を中心に、半径200~500m(メスはその半分)程度の範囲を生活圏としており、この中で、住処の付近には寝場所、休憩場所、見張り場所を持っています。
そして、行動圏には、餌場・狩場、休息場所となる一休みできる場所、身を隠せる場所、暖まれる場所、など様々な理由で定期的に訪れる場所を持っています。普段はこの住んでいる場所を中心に、自分のテリトリー内をパトロールのように定期的に訪れ生活をしています。
自分のテリトリー内を毎日ように行ったり来たり訪れていますから、何か異変があれば気付いても不思議ではありません。
餌の匂いが残っている
猫は、嗅覚が優れています。ゴミ漁りをする猫なんかは、食べられる物か食べられない物か、よく匂いを嗅いで判断しています。
それから、別の猫が付けたマーキングの匂いでその場所をいつ通ったのか、その猫がメスなら発情をしているのか、それはどの猫なのか、様々な情報を読み取っていると言われています。
嗅覚が優れていますので、自分のテリトリー内で匂い的な何かの異変があれば気付くことでしょう。
例えば、1匹の猫に餌を玄関先で与えていたとして、その餌の匂いは残っているものです。食べ残しても食べ残さなくても。それをパトロール中に発見すれば、翌日も様子を見にくることは十分に考えられます。
匂いの残り具合で、いつ(何時くらいに)餌が置かれていたかも判断しているかもしれません。
また、猫の狩りは待ち伏せ型ですので、その場所に餌があると分かれば、待ち伏せるように餌が出てくるのを狙っているかもしれません。
そうなれば、その餌場に猫は自然と集まってきますね。行動圏にいる野良猫達はその異変(匂い)にいずれは気付くことですから。
補足①ネズミを獲っているなら鳴き声から
人が与える餌ではなく、ネズミを獲っている猫なら、ネズミの巣がどんな場所にあるか理解しているものです。
そして、ネズミのキーキーとした高音の鳴き声を敏感に察知して、その巣穴のネズミを狙います。猫は顔の大きさに比べて耳が大きいのですが、大きいだけあって、聴力もとても優れています。
補足②餌を残すことがある?
少量の餌を与えた場合でも、その餌を残してしまうことがあります。
それは、弱い立場の猫に分け与えてあげている。なんて思う方もいるようですが、そんなことはなく、明日の為に取っておきたいのです。毎日十分な餌にありつけているわけではありませんので、お腹が空いていたとしても餌が手に入らなかった時のことを考えて、残しておくことがあります。
人から餌をもらっている野良猫でも、餌やりする人が出掛けてしまったり、雨が降ったりして餌をあげない日だってあるんですから。
人間だって、食料が不足していたら、食べる量を調整して、明日の為に取っておきますもんね。猫だって同じ考えです。
※習性的には貯食をするという事はないようですが、食べ残すことはよくあります。理由を挙げるとすれば上記がしっくりきます。
以上になります。猫も集まってきますが、野鳥やカラスなども餌と分かれば集まってきてしまいます。自然の生き物にとって、餌の確保はとても重要ですからね。