地域猫活動に関して、多くの自治体で推進事業を行っております。
自治体が推進する地域猫活動は申請と認可を受けて活動を行うため、活動報告書の提出が義務付けられているところも少なくありません。むろん、不妊・去勢手術の補助金などを拠出の上、推進されている事業の一つでありますから、何らかの成果は求められるところですし、充てられた税金に見合った効果が得られないといけません。
しかし、私が目にしてきたところでは、地域猫活動に関して詳しい内容でまとまった報告書なるものは目にしたことがほとんどありませんでした。これは、自治体が推進事業を始めてから間もないことなどもあり、公に共有するほどの事例が集まっていないとも考えられますが、横浜の磯子区で始まった地域猫活動は20年を超える歴史があるもの。また、環境省の「住宅密集地における犬猫の適正飼養ガイドライン」に地域猫の取り組みが掲載されますが、こちらは平成22年2月に公開されておりますので、10年を経過していることになります。
でも、あまり見たことがないのです。もちろん、私の調べ方が不十分だったり、そう思い込んでいるだけかもしれません。
そこで、自治体で公表されている、地域猫活動の報告書や事例など、活動の成果や効果が記載されているものを調べてみました。
※全国の自治体(都道府県、区、市町村)の数は、1000以上に上ります。※自治体の公式HPより「地域猫」のキーワード検索をして探しました。※地域猫活動報告書、活動事例といった分かりやすい資料名での公表はほぼありません。※このため、地域猫に関するドキュメントをざっとですが目を通しています。その中で参考になる情報もピックアップし掲載しました。※動物愛護センターのHPも同様に検索しています。(多くは行政の一部の扱いであるため、自治体のHPの一部であることが多いです)※自治体の公式HPを訪れ、ひとつひとつ検索をかけていますが、全て網羅できているかはわかりません。(漏れもあると思います)※資料のリンクは削除される場合があるので、リンク切れのものがあるかもしれません。※2021年5月31日時点に確認できていたものをリスト化しています。
自治体(動物愛護センター)が公表する「地域猫活動に関する報告書、事例集等」のリンク
以下では、上記資料から地域猫活動の成果や効果を考察しています。