野良猫って目が合うとじーっと見てきますよね。座った姿勢でも首だけこちらに向けてじーっと。
まずはその理由から
- 動物が目を合わせるのは獲物、敵に対して。
- 上から見下ろされるように見られると不利になったように感じる。
- あなたの目が大きく開いていたら、興奮状態(狙っている)と勘違いする。
- 攻撃範囲に入っていたら油断を見せた方が殺られる。
- 猫同士が見つめ合ったときはケンカの始まる前兆。至近距離で見つめ合ったらケンカが始まっています。
目が合って互いにじーっと見ていることは、こういう状態を表します。
そして上記に加え、野良猫の生活環境も関わりがあると思います。野良生活は過酷です。他の猫とのケンカ、子供に追い回されたり、猫嫌いの人間に追い払われたり。車に轢かれそうになるのもそうです。人間に轢く気はなくても大きな音を出した大きな鉄の塊が迫ってくるのはとても怖いことだと思います。
そんな生活環境の中、自分の身は自分で守るしかありません。とてもリラックスした環境とは言えず、常に警戒心を持って生活をしていると思います。
警戒が必要な相手と目があってしまう。距離も近い。だから相手の目をじーっと様子を見る。
さらなる警戒感を呼んでも不思議はないでしょう。
▼目次
- 動物と目を合わすということ
- 子猫もじーっと見てくる
- 管理人もめちゃくちゃ警戒されています
- 余談①敵意がないことを知らせるには
- 余談②猫嫌いな人に限って猫が寄ってくる理由
- 余談③野犬と目があってしまったら要注意!
動物と目を合わすということ
猫からしたら10倍以上の大きい人間はバケモノです。そんな相手に見つかり、目を付けられたらいつ襲われるかという危機感を抱きます。
また、人が猫を見るときは通常、立っている位置からになります。見下ろす形になりますね。上から近付かれることで、不利になったと感じ、ストレスとなるわけです。余計に警戒します。
そして、あなたが猫好きで、まーかわいいー猫ちゃん。なんて思ったら目を見開いていませんか?動物は興奮するとアドレナリンが分泌され、瞳孔が開きます。瞳孔が開いた目で見られると怖いのです。
そんな状態で見つめられたら、怖がるのは当然と思います。
こっちは何の気なしに見ているつもりでも、猫からしたら「殺される」という危機感を持ちます。目をそらしたら襲われてしまうかもしれないので、絶対に目を離さないのです。
子猫もじーっと見てくる
子猫の場合は、じーっと見てくるというより、怖がって不安そうな目で見ている子もいます。もちろん、よく顔を合わす相手など信頼関係の有無も大きいとは思います。
野良子猫の場合、母猫の人に対する態度で大きく変わったり、幼少期に人と接する機会があるかないかで変わると言われます。母猫が人を警戒している姿を見て育てば、人は怖い存在として認識しますし、人と接する機会がなければ、自分より身体の大きい相手は怖くて当然です。そんな相手と目が合ってしまった場合の恐怖心といったらないでしょう。
管理人の経験だと自分で歩き回れるくらいの子猫の場合、ばったり出くわして目が合ってしまうと、その場にかがみ目を合わせたまま動かないことがよくあります。ある程度距離を取ったままこちらもかがみ敵意を見せないように努力しても近付いてくることはまずありません。こちらの様子を窺って隙あらば逃げ出すような警戒心を感じます。
人と出くわしてしまった時、反射的に逃げ隠れできればこのようなことにはならないと思いますが、運悪く目が合ってしまうと身動きができないこともあるようです。怖がってるのかな、何もしないよ、とこちらが思っていても子猫にとってはとても怖いことだと思うので、静かに立ち去ってあげるのがいいんでしょうね。
管理人もめちゃくちゃ警戒されています
管理人は、近所の野良猫と出会うと前足にグッと力を入れて、じーっと目を見られます。いつでも逃げられる。そんなような状態です。
というのも、管理人は庭に入った猫は追い払っています。時には、姿が見えなくなるまで追い掛けていました。ですので、警戒して当然といえばそうなんですが、かといってすぐに逃げるわけではない。
これはおそらくなんですが、庭に入られてしまった時は、追い払ってるんですよね。一方、道端で出会った時は素通りですから、猫サイドからすると、この人間は追い掛けて来る危険人物。というのは頭に入っているのかもしれませんが、いつ何時追い掛けられるかはよく分かっていないのかもしれません。なので、常に警戒モードだけど、見かけ次第すぐ逃げるというわけではないのかもしれませんね。
野良猫にはストレスで困ったことでしょうが、こちらも毎日糞を掃除していた時の地獄を味わっています。猫よけは必要なんです。
余談①敵意がないことを知らせるには
- 目を合わせないようにする。
- 目を細めて見つめる。
猫同士が出会った時は、攻撃をしていなくても視線を合わすことで「威嚇」をしていると言われています。
そして、立場の弱い方が先に目をそらし、その場を立ち去ったり、動揺を隠すように毛繕いを始めたりします。目が合っている状態は、「威嚇」をしている状態になってしまうので、目をそらしてあげましょう。
また、猫はご機嫌な時に目を細めます。リラックスして寝そべっているときなど
(=.=)←こんな具合に目を細めていませんか?
敵意がないことを示すのに目を細めて見てあげるのもいいかと思います。
目を細めて見てあげても目線をそらされたり、猫が去っていくようであれば、確実に警戒をしています。
余談②猫嫌いな人に限って猫が寄ってくる理由
目を細めることの続きの話。猫嫌いな人って猫を見る時、眉間にしわが寄って、細目になっていませんか?逆に猫好きな人って、かわいいーと思って目を見開いていませんか?
猫嫌いな人は、無意識に猫を細目で見てしまって、猫には心地よく映ってしまっているのかもしれませんね。
余談③野犬と目があってしまったら要注意!
野犬とばったり出くわしてしまったとき、野犬は絶対に目を見てきます。そして私達も犬の目を見ます。
犬が飛び掛かれる距離に入っていたら目を離すことはしないことです。目を離した隙に襲ってきます。目が合ってしまったら、少しずつ下がり距離を取ってあげましょう。
そうすれば向こうも人間は怖いので何もしてきません。
野犬に出会ってしまったときの話
管理人が子供の頃、どこからか逃げたと思われる野犬に出会ったことがあります。
中型犬で鑑札板を首にぶら下げていたので、飼い犬が逃げ出してしまっただけかもしれません。
夕暮れ時に家の近くで歩いているのを見かけて、子供の好奇心から不用意に近づいてしまいました。その野犬はこっちをじっと見て、うなり声をあげるでもない様子で、その場から動かずにいました。
撫でてあげようと手を出した途端に、ガブっと手を噛まれ、「ワッ!」と叫び・・。
野犬は噛んだ後、すぐに走り去っていきましたので、それ以上の怖い思いはしませんでしたが、今思うと野犬の方も子供とはいえ見知らぬ人間が怖かったのでしょう。(その後親に連れられて病院へ行きました)
以上になります。野良猫の生活は危険が少なくありません。餌をくれる人もいれば、捕まえようとしてくる人、遊び半分追い掛け回す子供もいます。こちらが優しい気持ちで接してもそれにこたえられる程、生易しい生活環境ではないのだと思います。