そもそもマタタビとは?
日本各地の山中などで見られるマタタビの木。葉っぱが部分的に白くなっていて、山で見かけるとひと目でマタタビの木ということがわかります。
それから秋には実が成り、これが疲労回復や滋養強壮にいいのだとか。 そういったわけで、疲れた時にマタタビの実を食べて、疲労を回復し、
「また、たび(旅)ができる」
漢方の原料にも使われたりします。
出展:Wikipedia「マタタビ(木天蓼、Actinidia polygama)」
猫にとってのマタタビ
「ネコにマタタビ」と言われるように、猫科の動物は、本能的にマタタビを好むようです。
これは、マタタビに含まれる化学物質が猫のフェロモンと似ているとも言われており、好む猫が多くいるということ。また、去勢するとマタタビに反応しなくなったりする猫もいるようです。
猫に与えた際の反応は、
- 無反応
- 酔っぱらったような状態(ヨダレ、気持ちよさそうな素振り、力が入らない状態)
- 興奮状態(走り回る、転がりまわる、体をこすりつける、噛む、蹴る)
稀に与えすぎた場合に、呼吸困難に陥る場合も。
このような症状から人間で言うところの大麻(マリファナ)にあたると思います。(日本では大麻取締法があり違法な薬物)
ですが、猫にとっては、マタタビは無害で、依存性や中毒性もありません。大量に摂取しない限りは問題ないでしょう。
※様子がおかしい程、興奮している。手が付けられない程、狂暴化している。など、心配になるくらいの反応を見せるようであれば与えない方が無難です。※無害とは言え、過剰な反応を見せるものを頻繁に与えることは、猫の健康に良いとは言えないと思います。
野良猫にマタタビを与えれば懐くのか?
前述の通り、マタタビを好む猫は多くいますので、マタタビに誘われて寄ってくる猫もいるでしょう。しかし、興奮状態になる猫も中にはいます。興味本位で与えると引っ掻かれたり、噛み付かれる恐れもあります。
マタタビで懐かせるというより、マタタビで呼び寄せて野良猫との距離を縮めるきっかけ作りにはいいのではないでしょうか?
地域猫活動を行われている地域では、設置したトイレを使ってもらうために、トイレの砂や土にマタタビ粉を振りかけたりもしていますね。
マタタビが好きなのに、木に群がったり、葉っぱや枝を採りに行く猫を見かけない
管理人の推測ですが、以下の二点からこういった様子を見かけないのだと思います。
マタタビの木は、人の生活圏ではあまり生えていない
普段見かける野良猫は、自宅周辺だったり、公園だったり。人の生活圏になると思います。
マタタビの木は、山中の鬱蒼とした場所に自生しているもので、住宅街にはあまり見かけません。また、住宅街付近に雑木林があり、マタタビの木が生えていたとして、野良猫の縄張りは広くて半径500m程。マタタビの木が生えているところまで採りに行くことは考えにくいと思います。
自然の中では、マタタビの匂いを感知しづらい
屋外で生活する野良猫にとって、マタタビの木が生えていたとして、どの程度の距離だったら感知できるでしょうか?
粉末状になっているマタタビの粉のように、匂いが飛散しやすくもなく、その時の風向きや他の木々、動物などの臭いもある屋外です。マタタビの木が生えていたとして、数メートル程度、かなり近くまで行かないとその匂いは感知できないものと思われます。
以上になります。飼い猫にマタタビを与えてストレス解消させてあげる飼い主様もいますね。