家族が野良猫への餌やりを止めてくれない
自分の親なりおばあちゃん、おじいちゃんが言っても止めてくれず、近所迷惑になっているのをじわじわ感じながら困る日々を送っている方もいらっしゃると思います。
野良猫は、1匹や2匹くらいなら可愛いものかもしれないけど、集まってきちゃって数匹、十匹近くになるとそれなりの実害も出てきます。ご近所の方々も1、2匹なら我慢してもらえるかもしれませんけど、それ以上多くなると許容できる範疇を超えてきてしまいます。
おそらく餌やりをしている本人からすると、周りの迷惑はなんとなく分かった気がしているだけで、そこまで困るようなことでもないだろう・・・なんて考えていそうです。
餌やりってその行為自体は、悪いことではありません。むしろ、餌に困っている野良猫を助けてあげている側面もありますので、本人からしたら悪気はもとよりないのでしょう。だから説得が難しく、止めてもらうのが容易ではありません。
こういった問題ってケースバイケースな所もあって特効薬のような対処法がありません。その方や状況に合わせた方法を探していくことになってしまうのですが、解決の糸口となればと思いまとめてみました。
▼目次
- 飼い猫にできませんか?
- 里親を探してみる。
- 便利屋に依頼する。
- 動物愛護センターに相談する。
- 自治会で回覧をまわしてもらう。
- 自治体、保健所に通報する。
- 保護し保健所へ持ち込む。
- ご近所の愛護家と協力してTNR
- やり続けてもいいのでは?(住宅密集地でなければ)
※すでにやってみたこと、実情にそぐわないこともあるかと思います。かいつまんで読んでいただければ幸いです。※以下の手段には、野良猫にとっては不幸な事も含まれます。ご自身の責任の上、お考え願います。
飼い猫にできませんか?
餌やりをしている野良猫が1匹や2匹の場合です。ご自宅で飼い猫にはできませんか?
なかなか難しいことは承知ですが、この方法が餌やりしている人、ご近所の方々、野良猫にとっても助かる方法です。ご家族でお話合いをしてみてもらえるといいのかもしれません。
里親を探してみる。
飼うことができないのであれば、ご友人やお知り合い、ご近所の方など里親になっていただける方を探してみてはいかがでしょうか?
里親になっていただける方が周りにいなければ、野良猫の保護を行っているボランティアの方に相談されてみたり、里親募集サイトを利用してみるのもいいかと思います。
この場合、一時的に保護し、里親が見つかるまでの面倒、動物病院での健康診断、ノミ・ダニ駆除、寄生虫駆除など初期医療が必要です。お金はかかってしまいますが、動物の面倒を見るということはこうした責任があります。
また、野良猫の数が多かったり、里親が見つかるまで時間がかかりそうな場合は、不妊・去勢の手術を行い、これ以上数を増やさないようにしましょう。自治体によっては不妊・去勢の助成金が出るところもあります。
便利屋に依頼する。
野良猫は駆除できません。便利屋が引き受ける場合、保護して里親に引き渡すか、猫よけの対応をしてもらうかのどちらかになります。
なかなか引き受ける便利屋がいないのが実情ですが、個人でやられている方などは内容次第では対応していただけるかもしれません。猫よけ、捕獲、保護、里親探し、どの辺りまで対応が可能かは業者により様々と思います。どこまで対応を行ってもらえるか業者と相談の上、依頼しましょう。
動物愛護センターに相談する。
お近くの動物愛護センターに相談してみましょう。こういった出来事の対処に色々な手段をお持ちだと思います。身内の人間が説得するより、専門家の方からご指導いただく方が説得力があると思います。
自治会で回覧をまわしてもらう。
自治会(またはマンションの理事会など)の役員の方へ相談し、餌やりの注意、ルール等の回覧をまわしてもらいましょう。
自治会の役員や班長の方のところには、意外と近所の方からの苦情や相談が来ているかもしれません。地域のお話も伺えるかもしれませんので、相談をするだけでも意味はあると思います。
自治体、保健所に通報する。
ご家族から説得しても餌やりを止めてもらえない場合、自治体や保健所の方から注意をしてもらうのも一つの手です。知り合いの方に野良猫の糞尿被害で困っていると通報してもらったり、ご家族自ら通報してもいいでしょう。
※住所や連絡先を聞かれると思いますが、逆恨みが怖いなどお伝えすれば、匿名でもお話を聞いてもらえると思います。
保護し保健所へ持ち込む。
ご家族が見ていないところで、野良猫を保護し、保健所へ持ち込む。※地域によっては、飼い主の終生飼養を求め、引き取ってもらえないことがあります。
ご家族の方からすれば、飼い猫ではなく野良猫かもしれませんが、一度餌を与えてしまっているので飼い主扱いをされることも考えられます。どうしても飼えない事情をお話し、引き取ってもらえるように伝えましょう。
※保健所に持ち込むことは、ほぼ殺処分となることを理解の上、行動してください。※事前に保健所にご連絡し、持ち込むアポイントをお取りください。保健所によって対応も違いますので事前確認が必要です。
ご近所の愛護家と協力してTNR
時間はかかりますが、数を増やさないためにもTNR(不妊去勢手術)は、現代の常套手段です。餌やりだけしてご近所迷惑になっていたら、ご家族も野良猫も嫌われ者になるだけです。餌の後片付け、糞尿の始末、不妊去勢手術は、これくらいをしないと無責任な餌やりと言われるご時世です。最低でも不妊去勢手術を行うことは、地域に野良猫を増やさない上でも悪い事ではありません。
問題が顕在化してからでは、猫の数が増えすぎているなど対応が困難になります。本来は面倒を見ている人が責任を持ってやるべきだった事。地域の問題になれば、責任は取らされなくとも誰が悪いのかは皆さんよくご存じです。
やり続けてもいいのでは?(住宅密集地でなければ)
ご近所迷惑になっていない餌やりならそのまま続けてもいいのかもしれません。
むろん、餌を十分に与えれば繁殖します、猫の繁殖力はなかなかです。野良猫の寿命が短いと言えど、一般的に猫屋敷と呼ばれるくらいの数にあっという間になるでしょう。
なぜ、餌やりをしてはいけないのか?色々な意見はありますが、他人様に迷惑をかけるのが大きいです。誰も文句言わなければ議論にもなりません。もし、隣家と離れた田舎などであるならやり続けてもいいと思います。その後、繁殖して自分達が困るなり、十分な餌や生活環境がなくて猫達が困るのは、また別問題です。恵まれた環境下であればやり続けてください。人に迷惑をかけるのは止めてください。
以上になります。野良猫は野良犬のように保健所が捕獲することはありません。保護して保健所に持ち込むのも昨今では断る保健所が増えてきています。さらに、野良猫を捕まえて遠くの野山に放すことは、遺棄となり動物虐待の罪に問われます。野良猫が増えてしまったら手出しが難しいのが現状です。また、地域に野良猫が増えて喜んでいる町や自治体の話なんて聞いたことがありません。あるのは野良猫問題が地域の問題として扱われる話ばかりです。昨今では地域猫を推奨する自治体も多くなりましたが、愛護活動として行っている自治体はありません、地域の問題に対するアプローチの一つに地域猫があります。餌やりだけして他のことは知らんぷりでは成り立たない実情があると思います。(管理人)