野良猫を保護された方、お家のお庭で仔猫が産まれていたり、やせ細って可哀そうな姿を見兼ねたり、単に懐いてきて可愛いなど、理由は様々なことと思います。そんな保護をされた主様はきっと優しい心をお持ちの方だと思います。
猫の飼育経験がある方は、猫との接し方は慣れていると思いますが、初めての方はどうしたらいいものかわからないことが多いでしょう。
保護した後に何をしたらいいか、どうすべきか。ご参考くださいませ。
▼目次
最初にすべきこと(寝床、病院)
保護した猫の居場所を作ってあげたり、病院で健康診断、初期医療をしてもらいます。
寝床
- ケージやサークル、段ボール箱等、猫の居場所を作る。
- 暗くて隠れられる場所を作る。
- タオルや毛布を敷いて寝床を作る。
- 餌、水入れの皿、トイレ、トイレ用の猫砂を用意。
- 餌は、仔猫であれば仔猫用フード、ミルクを与える場合も猫用のものを与える。(普通の牛乳は下痢してしまう場合があります。)
病院(医療費目安:5,000円程度)
ノミ、ダニ、寄生虫などの健康診断、初期医療をしてもらいます。仔猫の場合、ノミ駆除、虫下しは月齢3カ月以降となりますが、まずは専門家の獣医さんに健康状態、月齢などを診てもらいましょう。
- 触診やノミ駆除、虫下しの診療
- 月齢の確認(歯の状態で推定していただけると思います。)
負傷していた場合
- 自分で動物病院に連れていく。
- 保健所、動物愛護センターに収容を依頼する。(自分で病院に連れていけない場合)
負傷動物の発見者は、保健所や動物愛護センターへの通報の努力義務が設けられています。
動物の愛護及び管理に関する法律 第三十六条
『道路、公園、広場その他の公共の場所において、疾病にかかり、若しくは負傷した犬、猫等の動物又は犬、猫等の動物の死体を発見した者は、速やかに、その所有者が判明しているときは所有者に、その所有者が判明しないときは都道府県知事等に通報するように努めなければならない。』
出展元:動物の愛護及び管理に関する法律
時期を見てした方が良いこと(ワクチン、血液検査、去勢・不妊)
ワクチン(医療費目安:4,000円前後)
- 生後4週目以降、ワクチンの接種※接種時期は獣医の方に相談しましょう。仔猫の体調や複数猫がいる場合など環境による為※2回目のワクチン接種が必要かどうかは、獣医の方に判断を仰ぎます。
血液検査(医療費目安:2,000円前後)
- 月齢3ヵ月以降、一般的な血液検査(栄養、鉄分、造血機能、感染症、免疫機能等)※猫伝染病検査(エイズ・白血病)も行う場合は追加で、4000円~5000円程度かかります。
不妊・去勢手術
月齢5,6ヵ月になったら、不妊・去勢手術をしましょう。
- オスの去勢(医療費目安:10,000円~20,000円)
- メスの不妊(医療費目安:20,000円~30,000円)
※自治体によっては、助成金を出しているところもあります。
飼い猫として育てる
仔猫の場合は、徐々に人慣れしていくことと思いますが、成猫の場合、なかなか人慣れしない場合があります。猫にとっても人間にとってもストレスになりますが、根気と愛情を持ち、時間をかけて接してあげたいですね。
以下のページもご参考くださいませ。
飼い猫だと分かるように、名札、連絡先を付けましょう。
動物病院で施術可能な場合になりますが、マイクロチップを付けてあげることもできます。
ケージやサークルを用意。お家やご家族と慣れるまで、ケージ、サークル内で飼育しましょう。
いきなり家の中を自由にさせると外に逃げ出してしまったり、家庭内野良猫になってしまう場合も。慣れるまではケージ内で過ごす方が猫にも人にもいいと思います。
猫がお家に慣れるまで、外に出せ!と暴れたり鳴いたりと騒がしくなる場合があります。
ご近所さんに迷惑がかかることもありますので、猫を飼い始めたことをご近所さんにお伝えしておくこともいいかと思います。
去勢・不妊をしてあげましょう。
仔猫が産まれても育てられない、責任が負えないようであれば、去勢・不妊が必要です。特に多頭飼いの場合は、去勢・不妊をした方が良いでしょう。猫は繁殖力が高く、生後1年足らずで交尾し子供を産むことができます。たま、一度に4匹前後産まれますので、繁殖を望んでいないのなら去勢・不妊手術が必要です。
健康を保つ為、定期的な健康診断とワクチン接種
猫の場合、ワクチンの効き目が1年程度ですので、毎年病院に行きましょう。
救急動物病院を探しておく
仔猫がいる場合、手当の遅れが命取りになることもあります。緊急時に診てもらえる動物病院を見つけておきましょう。
飼う気がないなら・・・
大人の猫の場合
負傷や衰弱の様子がなければ、リリースしてあげるのも一つの手です。野良猫として生きてきて、自由に外の世界で暮らしてきたわけですから、日常の世界に戻してあげるのも一つの手と思います。
里親を探すこともできると思いますが、人慣れをしない場合も考えなければいけません。また、猫エイズ、白血病に病気にかかっていた場合は、引き取り手を見つけることは難しいと思われます。
仔猫の場合
里親を探すか保健所に引き取ってもらいます。仔猫の場合、一匹で自活していくのは困難になります。リリースは死と隣合わせになりますので、できる限り里親を探し、どうしても里親が見つからない場合は、役所や地域の動物愛護活動の方よりアドバイスや支援を受けましょう。
以上になります。主様、猫共々、新しい生活がより良いものであるといいですね。(管理人)