うちの近所の野良猫達はほとんど鳴きません。発情期やケンカの時はいざ知らず、普段はニャーニャー鳴いていることはほとんど聞いたことがありません。飼い猫と違って野良猫は鳴かないなぁ..と思うのですが、ご近所の野良猫達はいかがでしょうか?
・・・それは猫にもおしゃべりなヤツとそうでないヤツもいるんだよ。
などと言わず、なぜあまり鳴かないのか、どんな時は鳴くのかを探っていきます。
▼目次
なぜあまり鳴かないのか
適度に人と接してはいるものの、野良猫は自然を生きる動物ですから、
- 声を上げることで、外敵に自分の存在を知られ見つかりやすくなってしまう。
- 声を上げれば獲物が気付き逃げてしまう。
- 元来は単独行動をする生き物である為、必要以上に鳴く(しゃべる)ことはない。
- 猫同士のコミュニケーションにおしゃべりよりボディランゲージ、匂いのやり取りで行う。
- 人と接する機会が少ないので、声でコミュニケーションを取る必要があまりない。
- 実は鳴いているが人には聞こえない高周波で鳴いている。※口を開けているのに聞こえない場合(人は高音2万Hz程度まで聞き分けられる。猫は6万5千Hzまで聞き分けられると言われています。)
こんなところが挙げられます。
飼い猫と違い、人とコミュニケーションを取る機会はあまりないですし、外敵も多い自然を生きています。そんな中、不必要に鳴く必要もないのでしょう。
それに、単独行動が多い猫達なので、独り言のようにしゃべっていてもおかしいですもんね。
どんな時に鳴くのか
発情期
人が寝静まり夜中に限って鳴き出すことが多いような気がします。アーオーとか、アオーン、オワアァぁーという鳴き声。メス猫が発情し、つられてオス猫も鳴きだします。1週間程度で収まりますが家の近くで鳴き出すとなかなかのボリューム。複数匹で合唱されるのでうるさいと思う方も多いはず。(発情時期の1~2月辺りや春先の4~6月辺りが多い。栄養状態によっては7~10月辺りも。)
ケンカ
主にオス猫同士の縄張り争い、メス猫を巡る争いで、どっちも引かない場合、ケンカになります。その際は、お互い至近距離でにらみ合い、交互にうなり声で鳴き合います。
子育て①
仔猫は、母猫を呼んだり、注意を引くために、鳴くことがあります。ミーミーとかミャーミャーという声です。
たまに、人が近くにいると鳴かずに息をひそめたようにしている子がいますが、母猫がしっかりしているのでしょう。少し離れるとまた鳴きだすので、母猫は呼ぶ。しかし、外敵には見つからないようにしている。といったところだと思います。
子育て②
母猫も仔猫を呼んだり、注意を知らせたりするのに鳴くことがあります。また、子育て場所に近付いたり、仔猫に近付くとシャーっと威嚇をすることがよくあります。
餌の要求
人が近寄るとニャーニャーなく猫がいます。ニャーニャー鳴くことで餌をもらえる成功体験からニャーニャー鳴いていると思われます。もしくは、元飼い猫で人慣れしている場合。
管理人の近所の猫屋敷には、遠征して餌やりに来る住民がおり、決まった時間に道路脇で野良猫達が待ち構えていることがあります。
近付いてみると、距離は取りますが逃げずにそこで座っており、管理人がポケットからカメラを取り出すと近付いてきたことがありました。その際に、小さい声でニャーと鳴いたのを聞いたことがあります。おそらく餌をもらえると思って近寄ってきたのでしょう。
その他
狭い場所から出られなくなったり、ネットなどに引っ掛かってしまった場合など、緊急時にも鳴く姿を見掛けます。
以上、野良猫は必要がなければ不用意には鳴き声は出さないと思われます。
ただし、元飼い猫の野良もいますし、人が世話している野良もいるので、よく鳴く野良もいたりと個体差があるのは事実。鳴いている猫を見かけたら、きっと何かしらの主張をしていることでしょう。
猫の主張は猫語をわからない私達は何をして欲しいのかは具体的にはわかりませんが、そこは猫がかしこく餌が欲しければ(いつももらっている)ビニール袋に近付いてきたり、いつも餌をもらっている場所で鳴いたりします。飼い猫なら外に出たいときは窓やドアの側で鳴くことがあります。鳴いている猫の行動をつぶさに見てあげると鳴き声の理由がわかるかもしれません。