よく耳にするネギ類やチョコレートに唐揚げ。
これらは色んなサイトで紹介されていて、目にしやすい情報。こちらでは、あまり耳にしない身近にあるもので絶対に与えてはいけないような餌や食べ物をまとめました。
チューインガム
ガムを誤飲してしまった場合、消化不良を起こします。
ガムは、モグラ退治やネズミ退治でも有用な方法です。駄菓子屋で売っているような丸いガムを巣穴に置き、食べさせることで消化不良を起こさせ、駆除する方法です。
もちろん、猫の身体の大きさは、モグラやネズミの数十倍あるので、1つ2つ誤飲した程度では命を落とす程の消化不良にはならないでしょう。
しかし、継続的に食べ続けてしまった場合、消化不良により腸内の悪影響、詰まりなど深刻な影響を及ぼす可能性があります。
また、消化不良とは異なりますが「キシリトール」もまずく、インシュリンが体内で増加してしまい、低血糖症を引き起こし、嘔吐や歩行困難、昏睡症状になる場合もあります。
ピーナッツ
豆類の中で、小豆、大豆、枝豆などは身体に良い成分が入っていることから猫も食べられる豆として知られています。
しかし、ピーナッツは油脂が多く含まれており、嘔吐・下痢などの症状を引き起こす可能性があります。また、その硬さから砕きにくく、消化もしづらいため、食べてしまった量によっては、消化不良を起こします。
なお、一般的に特に食べてはいけない、と言われているのは、マカデミアナッツです。
それから節分の豆も硬く、消化に良いものではないでしょう。
餅
東京都足立区に住む80代の男性が、自宅でお雑煮の餅をのどに詰まらせて心肺停止状態となり都内の病院に緊急搬送されました。(2019.1.1)
こんなニュースを耳にすることはないでしょうか?
これを猫に当てはめるとどうなるか・・・人のように上手く口に運ぶわけでもなく、上手く飲み込むわけでもない。普通に考えたら餅をのどに詰まらせて・・・という事態には陥りにくいと思います。
また、もち米自体は、中毒が起こるようなものでもなく、糖質の分解は苦手ではありますが、危険という程ではないようです。
あり得るとしたら「餅をのどに詰まらせて」ということです。
刺身(アニサキス)
近年、ニュースに取り上げられることも多くなったアニサキス症。アニサキスによる食中毒の影響で、業務停止命令が出るニュースを目にします。
アニサキスの体長は、2~3センチの糸状の寄生虫で、鮭の切り身にくっついていた。と目にしてしまう方もいます。とは言え、魚介類に寄生したアニサキスを食べてしまった場合でも何事もなく排泄して事なきを得るケースが多いようです。
東京都福祉保健局の情報によると、アニサキスの検出魚種は、
カツオ、ホッケ、アカムツ、キンメダイ、マトウダイ、サケ
が多いようです。特に内臓に寄生していることが多く、内臓を食す場合は注意が必要ということでしょう。
・・・刺身などの魚介類で言えば、イカ・カニ・エビなどの甲殻類が持つ「チアミナーゼ」という成分の方が危険視されており、飼い主の方には知られているところです。「チアミン欠乏症」(ビタミンB1欠乏症)を起こし、ふらふらになったり、食欲がなくなったりする症状が起こります。
風邪薬(人用の薬全般)
風邪薬のアセトアミノフェン(発熱を抑える成分)は胃潰瘍や貧血を引き起こす場合があります。
この他、人用の薬全般に言えることですが、猫には薬が強すぎます。猫と人では体の大きさが違います。人の10分の1以下の猫が人の薬を誤飲すれば薬が強すぎて思わぬ症状が出るものです。
風呂で遊ぶ「カプセル入りスポンジ」
出展元:消費者庁「カプセル入りスポンジ玩具が幼児の体内に入る事故が発生! 」
オマエは、何を言っているんだ?
と思った方、昨今、カプセル入りのスポンジが幼児の体内に入ってしまうことが相次ぎ、消費者庁は誤飲などの恐れがあるとして、注意を呼び掛けています。
このカプセル入りスポンジは、100円ショップなどで販売されている商品。
カプセルに入った状態では、長さ2センチ、幅8ミリ程度の大きさで、お湯に漬けるとカプセルが溶け、水を吸収し、スポンジが膨らむというものです。
膨らんだ後の大きさは、8~10センチ程になります。
これがお腹に入ってしまったらまず、排泄することは不可能です。ただちに生命の危険はないとしても深刻な健康被害の原因となるでしょう。
しらす
猫ってお魚好きでしょ?しらすなら食べやすそうだし、量も調節しやすいから与えやすいよね。
猫に詳しくない人がこのように思って与えてしまうことはありそうです。
塩にも致死量というものがあります。人の乳幼児は、小さじ1杯が致死量とも言われます。成人でも、大さじ2杯(30g)程度が推定致死量とされています。
猫に関しては、正確な文献が見つからなかったのですが、一般的には、1キログラムに対して4グラムの食塩が致死量と言われているようです。平均的な成猫(4キロ)の場合は、約16グラム。
では、しらす干しをどれくらい食べさせると危険なのかと言えば、
しらす干しの塩分量は、25グラム中 1グラム程度。
致死量を考えるなら、400グラムのしらす干しを食べていただかないと達しませんが、現実的には不可能でしょう。25グラムで大さじ4杯分くらいの量があり、これだけ食べれば十分でしょうから。お腹が空いていても50グラムもあれば飽きられてしまいそうです。
とは言え、食べさせ過ぎれば、塩分過多、腎不全などの症状を引き起こします。
以上になります。通常与えないものばかりですが、与えやすいものでも害になるものもあります。