置き餌されると色々と困りますね。猫が食べるだけでなく、食べ残しはネズミやカラス、ゴキブリが食べに来ます。近隣環境が不衛生になります。さらに、餌を食べれば排泄も。糞尿の被害にも遭います。
そして、近所の公園や車を置いている駐車場、アパートやマンションの駐輪場、はたまた自宅前の道路など生活に影響が出るところで行われることが多い為、近隣の方は大変な迷惑と気苦労があるわけです。
様々な問題のある置き餌。なかなか止めさせることが難しいのも事実。だから困るわけで・・何かしら打てる手はないものか、整理しました。
▼目次
地面にばら撒かれることが多い
置き餌って餌皿を放置されるより、地面にそのままばら撒かれるケースが多いのではないでしょうか。
管理人宅の付近でも地面にばら撒いていくご老人がいますが、冷や飯にサンドイッチ、パンの耳など本当に家で自分が食べなかった残飯です。キャットフードってわけでもありません。それを地面にそのままボンです。
猫に餌を与える人の多くは、猫がお腹空かして可哀想だから。なんて言いますが、不衛生な地面に食べ物をそのままばら撒く時点でお察しだと思います。時間が経てばいたむし、腐るし、お腹を壊すかもしれません。ばい菌が身体に入れば病気になる(なりやすくなる)こともありえます。
飼い猫だったら絶対にそんなことしないでしょう?地べたに置いたら砂とか小石つくかもしれないし、汚いし、お腹壊したら可哀想だから。そんなことをお構いなしにやっているのが置き餌をしている人達です。
そもそもですが、地面にそのまま餌をばら撒くことが、おかしいと気付くべきだと思います。
人にも猫にも迷惑な置き餌
猫は空腹だから地面に置いてあろうが食べますが、置き餌は人にも猫にもいいことはありません。
- 不快、不衛生。
- 野良猫が集まってくる。
- 野良猫が増える。
- 野良猫被害が起きる。
- カラスも集まる、ゴキブリも発生する。
- ご近所トラブルの元。
- 不衛生な(古くなった)餌で健康被害。
- 他所の地域から野良猫が流入して縄張り争いの激化。
- 弱い野良猫は追い出される、淘汰される。
- カラスに子猫が襲われる。
- 野良猫被害で地域の嫌われ者に。
それに、気が向いた時だけ餌を与える人もいますが、餌をもらえないとゴミを荒らしたり、匂いにつられて家や飲食店の中に入り込んだり、困った行動も増えたりします。
人に迷惑、猫に迷惑、無責任な餌やりの最たるものであると言えるでしょう。
では、こういった人達に置き餌をやめてもらいたい場合、どうしたらいいかという話です。
直接注意することは止めましょう!
猫に餌やりをしている方のこと、どんな方かご存じですか?
餌やりを注意をした相手が激高し、暴行を加えてくる場合もあります。(実際に傷害事件で逮捕されるニュースも時折見かけます)
注意をすることって危険です。相手がどんな人かわからなかったらなおさら怖いです。
猫の餌やりの注意に限らず、ハトの餌やりもそう、ご近所の騒音への注意も。息子のゲームを注意したことでも傷害事件になることだってあります。
餌やりをしている方は、毎日日課のように欠かさず餌をやりに現れます。毎日です。雨の日も風の日も毎日。ちょっと体調が悪くても餌をやりにやって来ます。
なかなか毎日同じことをし続けるのは大変ですよね。それでもやるのです。
その人の中で義務感や使命感があってやっていることなのです。そういった方に注意をするのってとても危険なことだと思います。
直接注意をすることは絶対にやめて、第三者に相談しましょう。
自治会でできること
管理人も自治会(町内会)に相談をしています。自治会で出来得ることは限られますが機能している自治会であれば何かしら動いてくれると思います。
- 注意喚起の回覧。
- 班長・役員が餌やりのお宅へ訪問。(聞き取り、注意など)
- 地域の巡回強化。
- 置き餌の撤去や残飯の掃除。
- 置き餌禁止の看板設置。
- イエローチョーク作戦。
以下、管理人の地域の話です。
年に何度か置き餌や餌やりに対して、注意喚起の回覧がまわしています。実際のところ効果はほとんどありません。また、回覧には弱点があり、町内会に入っていない人のお宅にはまわりません。置き餌をしている人が町内会未入会の場合、意味がありません。
さらに、町内会の役員の方が餌やりをしているお宅へ訪問し、聞き取り調査や注意なども行っています。(注意と言ってもやんわりです。けんかにならないようにそれとなく伝える程度になっています)
地域の巡回や置き餌の撤去、残飯掃除は、気付いた人が自発的に行っています。(町内会の活動にはしていません。協力してくれる人は少ないだろう・・・という意見がありました)
置き餌禁止の看板は、今のところしていません。地域によっては役所で啓発看板を提供してもらえるところもあります。被害場所や状況によっては効果があるかもしれませんので、検討の余地のあるのは確かです。
それから看板に書く内容は、「置き餌禁止!」はわかりやすいですが、表現がきついと感じたら英語やイラストをまじえるのも手です。きつさのないマイルドな印象になると思います。
イエローチョーク作戦は、元々は犬の糞対策で、飼い主に置き糞していったことを目で見て伝えて抑止させるのが目的ですが、置き餌にも流用できると思います。ただし、道路にチョークで書き込むわけなので、私道や市道は持ち主の許可が必要になります。
なお、管理人の地域では、「殺伐としそう」という意見があり却下でした。
行政、保健所などに相談しましょう!
自治体へ相談
町内会などの自治会の対応ではうまくいかない場合、自治体に相談するのも一つの手です。
なかなか動いてくれないこともありますが、自治会長など自治会から相談をすることで、詳しい聞き取りや現地に足を運んでくれやすくなると思います。個人で相談する場合はこまめに電話をかけるなど動いてくれるまで地道に行うことが必要かもしれません。
自治体の方で対応を行ってくれることになったら、餌やりをしている方と話し合いをしていただけたり、餌のやり方や糞の片付けなど指導をしていただけると思います。
管理人が住む地域の自治体の対応
近所の方の餌やりについて役所に相談をした結果、餌やりをしている方と話し合いをしていただけました。その結果、一時的には止めていただけましたが、ほとぼりが冷めると再開されてしまいました。役所の方から話はしていただけたようですが、事務的というか形式的な話をされただけでした。しばらく様子を見た後に再度役所へ相談をしましたが、これ以上踏み込んだ対応はしていただけませんでした。担当の方の話では、法的拘束力がないので注意くらいしかできないということでした。
保健所へ相談
何かしら被害が出ているようであれば、保健所に相談してみるものいいかと思います。
「餌やりしている人を何とかして欲しい」というのでは動いてくれないと思いますが、「野良猫の糞尿被害で困っているので何とかして欲しい」ということなら保健所の方で何かしら対応を考えてくれると思います。
ただし、地域によっては保健所の対応がいまいちだったりします。
「役所にまずは相談してもらって役所から保健所に指導の要請をしてもらうようにしてください。」
と、言われたこともあります。はっきり言って、そんなルールなんてないのですが、保健所(や対応する職員)によっては、こんなふざけた対応をするところもあります。
そういった意味でも、自治会 -> 役所 に相談をして、それでも問題が解決しないということで、保健所へ対応を依頼するというのが良さそうです。保健所も職員の人数は限られているので、門前払いをするようなことがあるのだと思いますが、であるなら段階を踏んで相談する方が話が早いと思いました。
アパートやマンションの大家、管理会社へ相談
賃貸のご自宅なら賃貸契約書に「近隣の迷惑になるような行為はしてはならない」のような条項はありませんか?
通常の賃貸契約ならこのような条項があると思います。大家さんから契約内容を守るように伝えてもらうのがいいでしょう。場合によっては、賃貸契約の解除になったり、本人が無視し続ければ連帯保証人へ申し入れをされることになると思います。
また、分譲のマンションであれば、理事会があると思います。そちらに相談をして、理事会を通して対応してもらうのがいいと思います。
警察に相談
置き餌は生ごみの不法投棄、敷地内に入って来ているのであれば不法侵入、迷惑行為です。警察もすぐには動いてくれないかもしれませんが、何度も通報していきましょう。匿名で通報もできます。
※氏名住所を聞かれますが、逆恨みが怖い、ニュースで事件を見て危害を加えられるのが怖いなどと伝えれば匿名でお願いできます。
また、道路沿いに置き餌をされている場合、交通の妨げになっているかもしれません。置き餌自体は交通の妨げになっていなくても、猫が集まれば通行の妨げになる可能性はあります。置き餌をされていることと猫が集まって道路にも出てくるので危ない、ということを伝えてみてはいかがでしょうか?
金銭的な被害は法律相談窓口へ
野良猫の場合、置き餌をしている方が飼い主にあたるのか?というのが難しいところかもしれません。飼い主にあたるのであれば、その方に損害賠償を請求できるでしょう。置き餌の状況によりケースバイケースになりますので、自治体などの法律相談窓口に一度相談されるのがいいと思います。
以上になります。上記のような対応以外に自宅で捕獲し保健所に持ち込むこともできないことはありません。しかし、保健所で野良猫は引き取らないという場合もあります。保健所に持ち込むことを考えているならば、事前確認が必要です。