野良猫の餌やり・糞尿問題を保健所に相談した結果

 野良猫の餌やり・糞尿の問題は、人の問題でもあり簡単に解決しないものです。
相手に直接言いに行くにしても、相手の出方次第では、住民間トラブルに発展する場合もあります。

また、第三者を介して対応を考えた場合、相談先は限られています。

  • 町内会
  • 役所
  • 保健所

さらに、相談したところで、どのような対応を取ってもらえるかはケースバイケースです。
時には、なかなか動いてくれないことだってあります。

それでも困っているのは現在進行形で、困るを通り越して悩んでいる人だって多いです。
相談しよう。って思い立つからには藁にもすがる思いですよね。

保健所に相談した場合、どのような対応を取ってもらえるのか?
相談する側としてはとても気になるところです。

実際に保健所に相談をした管理人の体験談を記載したいと思います。

※管理人宅も長らく野良猫被害に遭っており、解決を模索する過程で、町内会・役所・保健所の全てに相談をしています。
※こちらにまとめるまで、数ヵ月の間に保健所へ3回電話相談しています。

管理人の住む地域での対応について詳しく記しておこうと思いますので、野良猫問題の対策に少しでもお役に立てていただけたらと思います。

  1. 最初に結果から、このような対応でした
  2. 管理人の住む地域の野良猫問題の状況
  3. 管理人の住む地域の野良猫問題の対応状況
  4. 保健所に電話相談した経緯
  5. 保健所への1度目の電話相談
  6. 保健所への2度目の電話相談
  7. 保健所への3度目の電話相談
  8. 保健所の対応まとめ
  9. 今後、本腰を入れて対応してくれるならこんな対応になる

最初に結果から、このような対応でした

7月10日 1度目の電話相談

保健所で以下の対応を行うとの回答

  • 保健所から役所の環境課職員へ連絡を入れ、現場確認を行う。
  • 現場確認を行った後、野良猫の餌やり、猫の放し飼いをしている方へ直接指導を行う。

この後しばらくしても連絡はなく、役所の職員や保健所の職員が現地に訪れて対応をされている形跡がないので、2度目の電話連絡を行う。

9月3日 2度目の電話相談

別の職員が電話に出る。

  • 保健所では特に対応は行っていない。(役所に連絡をしたなどの記録はない)
  • 本来は、役所からの連絡を受けて保健所が対応する流れなので、役所に連絡をしてください。

いや、前回の話では、保健所の方で役所と協力して対応を行うという話だったので、役所に連絡を取ってもらうように伝える。

  • 役所に連絡をしたが、別の案件で立て込んでおり、落ち着くまで対応が取れない。と現場確認の同行を断られた。

(押し問答しても)仕方ないので、しばらく間をおいて出直すことに。

10月5日 3度目の電話相談

2度目の電話と同じ職員が応対。

  • その後、役所から保健所に連絡はなく、対応は特に行っていない。

保健所の方で動いてもらえないか、改めて相談したところ

  • 餌やり・放し飼いの指導はできるが、それ以上のことは保健所ではできない。
  • 餌やりや放し飼いをしている人を全て把握しているわけではないので、一部の人だけの対応になってしまう。
  • 保健所での対応は、法的に強制力があるものではないので、改善してもらえないことが多い。
  • 去勢・不妊手術の対応は、保健所では行っておらず、自治体での助成金も今のところ出していない。
  • こちらでもできる限りの対応はするが、最終的には地域ぐるみの対応になってしまう。

といった話で、

対応はできるけど、解決しないと思うから保健所では対応しないよ。
どうしても対応して欲しいなら役所から保健所に連絡入れてもらってね。

ということで、結局、動いてもらえませんでした

数ヵ月に渡って、3回も相談して、結果、何も動いてもらえない。なかなか酷いとは思いますが、保健所では管轄しているエリアが広く、手が回らない状況のようです。

また、保健所で対応を行うにしろ、相談者の内容だけでは、餌やりや放し飼いをしている人の特定がなかなかできず、またその全てを把握するのが難しく、その場限りの対応になってしまうことが多いようです。

もちろん、ゴリ押しすれば指導に来てもらうことはできたと思いますが、保健所の職員の話も一理あります。

問題を解決するには、対応は継続的である必要があり、地域での対応が何かしら必要だと思います。
地域で協力して問題にあたれるようであれば、地域でどのように野良猫問題に取り組んでいくかを決めた上で、自治体や保健所などの行政の力を借りるのが良いのではないかと思いました。

とはいえ、町内会がない、町内会に入っていない、地域の協力体制なんてない。ということであれば、厳しいですね。自衛するくらいしか手がないです。


ざっくりまとめるとこのような結果でした。
以下で、管理人の地域のケースやこれまでの経緯、保健所の職員との会話をもう少し詳しく記しておきます。

管理人の住む地域の野良猫問題の状況

管理人の住む地域では野良猫がとても多いです。どのような地域なのかは以下の通りです。

地域事情と特色
  1. 一軒家が多い地域で、アパートやマンションはあまり建っていない。
  2. 空き家もちらほらあり、野良猫が隠れるには都合の良い場所がいくつもある。
  3. 野良猫の数は、40匹~50匹程度。(管理人が属する町内会のエリア内)
  4. 餌やりをする人が複数いる。(5、6人)
  5. 置き餌をする人が複数いる。(2、3人)
  6. 餌やりする人は、糞尿の管理は一切しない。餌をやるだけ。怪我しててもそのまま。
  7. 野良猫の数が少しずつ増えてきてしまっている。
  8. 地域では野良猫対策をしておらず、不妊・去勢手術はしていない。

このような地域で、管理人宅付近の状況は、

近辺の状況
  1. 管理人宅の近くに猫屋敷がある。
  2. 管理人宅の周囲に餌やりする人が集中している。
  3. 管理人宅付近をよく行き来する野良猫の数は、6、7匹(立ち寄る程度を含めると10匹程度)

というわけで、被害を受けやすい場所に住んでいます。

昔から住む人達は、仕方なく受け入れている人も多く、野良猫がいるのが日常的で、糞尿されてもマヒしちゃっている人も多そうです。
ご近所付き合いもあり、揉めたくない、苦情を言う人より黙って自衛する人の方が多い。って感じですね。

それから、管理人宅の庭も一時期トイレ化してしまって大変でした。自衛した結果なんとかされなくはなりましたが、今でも道端には糞があちこちに落ちています。通勤するのにも糞に気を付けて歩かないと悲惨な目に遭います。
また、車を持っている方で、傷を付けられてしまう方もいるそうです。
このような状況なので、野良猫問題の苦情や相談は、町内会でも役所の方にもちょくちょく寄せられているような地域です。

管理人の住む地域の野良猫問題の対応状況

管理人も徹底した自衛をしてきていますが、対策していく間に、町内会・役所にも相談しています。その結果、以下のような対応が取られています。

これまでの対応
  1. 町内会の回覧で、野良猫の餌やり、放し飼いの注意喚起。(昨年2回、今年2回)
  2. 役所に相談した結果、役所の職員が餌やり、放し飼いをしているお宅へ訪問、指導を行う。
  3. 住民と議員団との会合の際、町内会長が、野良猫の問題で大変な事になっている。と問題提起をする。

これらの対応の後、一部の人は餌やりをするのを止めます。
しかし、ほとぼりが冷めると餌やりを再開します。
その後、役所の職員と町内会長が同行し、再度餌やりをしているお宅へ伺い、注意などを行いますが、結局は止めてくれません。

それから、町内会長が議員団へ問題をぶつけてくれはしましたが、1年以上経っても何も回答がありません。

保健所に電話相談した経緯

管理人宅では、自衛を続けた結果、庭に糞はされなくなりました。(すぐ側の道路や電柱の付近などにやられています)

自衛はなんとかできていたので、しばらくはこのまま生活していたのですが・・・

町内会の回覧や役所の職員からの注意で、餌やりを止めてもらえないのは、結果的に仕方ありません。

しかし、これが悪化するようなら話は別です。
今年に入ってから置き餌をする人、猫屋敷に遠征してきて餌やりに来る人まで現れ、夏頃には子猫が4匹産まれました。
子猫に関しては、少し離れた場所でも別の子猫も産まれていたようで、野良猫を増やしてしまっている状況でした。

さすがに、これ以上増えては本当に困ります。
町内会、役所での対応もこれまでしてきてはいますが、解決には至っていないことから、保健所にも相談を入れてみようと決断したわけです。

保健所への1度目の電話相談 7月20日

男性の職員Aが応対。
前述した野良猫問題の状況と町内会と役所のこれまでの対応を説明。

できることは全てやった。という感じですね」とのお話。

どうすればこの問題を解決できるか相談してみたところ

猫を放し飼いしている人に対しては、不適切な飼育の場合、動物愛護法に抵触することもあるため、飼い主へ直接指導しに行く場合がある
野良猫の餌やりに関しては、保健所では捕獲や駆除はできないが、衛生面の悪化や生活被害が出てしまっている場合、訴訟になるケースもある

との話。

保健所から役所の環境課の課長へ連絡し、協力して現場確認を行ってみる
現場確認の後、餌やりをしている方、放し飼いをしている方への直接指導を行います

とのことでした。

話をきちんと聞いてくれて、直接指導までしてくれるお話でした。
管理人としては、結構動いてくれるもんなんだな。というのが率直な感想。
保健所も通常業務に加えて、管轄している地域も広く、一つ一つの問合せにどこまで対応してもらえるのか半信半疑でした。
なかなか動いてくれない。とも聞きますからね。

とりあえず、対応待ち。となったわけです。

保健所への2度目の電話相談 9月3日

1度目の電話から1ヵ月半程経過しています。
どうも保健所の職員も役所の職員も来た形跡がない。町内会長からも野良猫問題で何か対応があった話もなしです。
どんな状況になっているか、2度目の電話をしてみたわけです。

2度目の電話では別の女性職員Bが応対。
職員Aなら話が早いと思ったのですが、不在だったようで、結局、一から全部説明することに。

その後の状況はというと

保健所で役所の方に連絡をしたり、現場確認を行ったことはないですね

そうか・・・期待させておいて裏切るパターンの方か。
仕方ないので改めて現場確認や直接指導をお願いしてみましたが、

本来は、役所から保健所に連絡をもらって対応を行うものなんです
役所に話をしてもらって、役所から連絡してもらっていいですか?

いやいや、これじゃ最初の電話は意味ないし、ふりだしに戻されるようなものですよ。
そちらで対応するっていう話だったんだから、役所に連絡して対応してよ。
とお願いをして、ようやく対応してもらえることに。

保健所から役所に連絡をしてもらって、折り返しの電話が来ます。

役所の方で別の案件が忙しく対応ができない。と言われました

・・・これだけです。いつ頃なら対応が取れそうか聞いても

すぐには無理なようでした

なるほど。「対応する気なし」とその時のメモに書いてありました。

なかなか酷い対応でしたが、とりあえずもう少し待つことにしました。

保健所への3度目の電話相談 10月5日

2度目の電話から一ヵ月過ぎています。音沙汰もないので保健所に連絡を入れてみます。

2度目の電話と同じ職員Bが応対します。
前回の話を覚えてくれていたみたいで、話は早かったのですが・・・

役所から保健所への連絡はありませんね

進展なしでした。保健所から役所へ働きかけるということももちろんなく。

保健所の方から改めて役所に連絡をしてもらえないか相談したところ

野良猫の問題はすぐの解決は難しいんです
餌やりを止めてもらうように話してもなかなか止めてもらえません
保健所には強制力がないので、対応が難しいんです

といった話に終始して、役所に連絡するのを渋るような対応。
最終的には

町内会など地域ぐるみで対応していかないとなかなか解決しない問題なんですよ
餌やりのルールを作ったり、不妊・去勢手術をして1代限りの面倒を見ている地域もあります

地域猫を勧められました。この無法地帯のような地域で地域猫ですか。

職員Bに野良猫問題が解決したケースってあるのか?あるならどんな方法で解決したのか教えてくれ。と質問したところ

私が知る限りでは、解決したケースは、ないです
地域猫の取り組みを続けているところなら知っている

ということでした。

地域猫や不妊・去勢手術をして1代限りの面倒を見ることを勧めるくせに、成功例は知らない。
1代限りの面倒って何年くらい面倒を見ることになるんですか?などの質問にも答えられません。

保健所も他の地域や行政との会議・打合せの場で野良猫問題に関する情報を共有していると思うのですが、はっきりと答えられるものを持っていないんですね。

話している過程で、保健所が管轄している地域の実情ですらよくわかっていない感じがどんどんしてきて、終いには

市町村や町内会などに協力をお願いして地域の状況を把握するようにしておきます

と言われました。

いや、役所に連絡して対応を進めることはしないんですね。

保健所の対応まとめ

保健所の対応
  1. 話はちゃんと聞いてくれる。
  2. 役所と協力して指導しにいく。とも言ってくれる。
  3. そうは言っても一ヵ月半経って何もしていない。
  4. 役所に電話したけど、今忙しいって。
  5. 保健所からは役所に働きかけはしないよ。
  6. 指導しにいくって言ったけど、やっぱり解決しなさそうだからしないね。

という感じですね。ちょっと悪意も入ってますが、結果としてはこのような対応でした。

もし、保健所にきちんと対応をとってもらうとしたら、以下のように手続きを踏むべきのようです。

段取りが必要
  1. 町内会などまとまった住民の声として役所に声を上げる。
  2. 役所で対応が難しい、解決に至らないようであれば、役所から保健所に連絡を入れてもらう。
  3. 保健所では、地域の詳しい事情は把握していないので、対応が取りやすいように情報を集めまとめておく。(役所でやってもいいし町内会でやってもいい)

地域によって対応は異なるかと思いますが、少なくとも管理人の住む地域ではこれが正攻法のようです。

また、役所がなかなか動いてくれないこともあるので、動いてくれるまで何度も働きかけるというのも大事ですね。

※一般市民からの相談は、保健所では受け付けないと言っているようなもので、かなり酷い対応だと感じました。仮にクレーム入れたりゴリ押しすれば対応はいただけるかもしれませんが、「とりあえずやった」というその場限りの対応になりそうです。解決するまで対応をしていただかないと意味がないので、管理人の地域では正攻法で行くのがいいと考えました。

今後、本腰を入れて対応してくれるならこんな対応になる

もし、保健所や役所で取れる対応があるとしたらどんなことがあるのか?(直接指導以外で)

保健所の職員との話の中で聞いてみました。事情によっては、以下のような対応を取ることもあるそうです。

  • 無責任な餌やり禁止の看板設置
  • 地域のパトロール強化(餌やり・置き餌対策)
  • 直接指導の上、誓約書を書かせる(無責任な餌やりをしないように)
  • 餌やりする人が高齢者の場合、介護士などを通じて困っていることを伝えてもらう。

誓約書に関しては、保健所で作成することはできないそうで、役所の方で作成してもらうことになるようです。
また、看板の設置や地域のパトロールを行うのも役所の職員です。(地域住民、町内会での対応もある)
介護士などを通じて餌やりする方に話をしてもらう場合も役所からの働きかけになります。
こういった対応策を保健所と役所の方で相談し、対応を進めていくようなことになるようです。

管理人の地域ではこのような対応を取っていませんが、状況によってはこうした対応を取ることもあるそうです。


長々となりましたが、以上になります。
野良猫の問題は増えてきてしまっているようで、問合せも多くいただいている。とのことでした。
全国的に野良猫増えてません?

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のらねこらむプロフィール

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のらねこらむ管理人

2017年4月に新居へ引っ越した直後から野良猫に悩まされる。
日々、野良猫との領地争いを繰り広げています。

対策グッズのほとんどは、実際に買って・試した結果をまとめたものです。
当サイトの情報が皆様の野良猫対策の助けになれば幸いです。
詳しいプロフィールは、こちら

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