Coo&RIKU告発記事掲載後の状況と続報は?

 Coo&RIKU(クーアンドリク)における告発記事は、2023年8月5日に新潮社のオンライン記事に初掲載され、その後10月末までに複数回に渡り連載されています。内容としては、ペット購入時の顧客トラブル及び元従業員による繁殖施設の衛生環境、過酷な繁殖現場の実態などでした。

また、新潮社のオンライン記事には動物愛護家である芸能人のインタビューや当該事案の見解が含まれる記事も掲載されており、SNS等の反響も相まって多くの方が目にすることになったと思います。

ただし、動物虐待と言っても差し支えない内容の記事ではありましたが、顧客との一件の係争中(棄却に向けて進んでいると記載)以外はクーアンドリク側が訴訟を起こされているということもありません(記事中を確認する限りでは)。逆にクーアンドリクがSNSに事実と異なる悪質な投稿をした方を相手に訴訟を起こしたり、クーアンドリクの委託コンサルタントが週刊誌と杉本彩氏を相手どり名誉棄損の訴訟を起こしています。

クーアンドリク側の主張としては、顧客とのトラブルは個別に対応し解決済みもしくは解決に向けて対応中。また、元従業員の告発には過去にあった出来事として一部事実を認めつつも今はすでに改善しており発生していない旨を公表しております。

では、クーアンドリクの告発記事が掲載された後、現在はどのような状況なのでしょうか?また、週刊誌等の報道に続報はあるのでしょうか?現況を確認してみました。

▼目次

  1. Coo&RIKUの告発記事とその後の流れの振り返り
  2. 新潮社(デイリー新潮)特集記事の続報なし
  3. アニコム損保の実態調査の結果公表は今のところなし
  4. 委託コンサルタントによる名誉棄損の訴訟は係争中
  5. 行政の立入検査はその後あったのか?
  6. Coo&RIKUの新規出店は報道後も続く

Coo&RIKUの告発記事とその後の流れの振り返り

一連の報道の流れとCoo&RIKU及び関係各社の対応をおさらいしておくと以下のようになります。

日付 関係者 出来事
2023/08/05 新潮社(デイリー新潮) オンライン記事を初掲載(顧客トラブル)
2023/08/15 デイリー新潮 2回目の記事を掲載(顧客トラブル)
2023/08/15 Coo&RIKU HPにてオンライン記事に対し、謝罪と対応状況を掲載
2023/08/30 デイリー新潮 3回目の記事を掲載(繁殖場の衛生問題)
2023/08/31 週刊新潮 元従業員の告発記事を掲載
2023/09/09 デイリー新潮 4回目の記事を掲載(元従業員による繁殖現場の実態)
2023/09/21 デイリー新潮 5回目の記事を掲載(顧客トラブル)
2023/09/25 デイリー新潮 6回目の記事を掲載(猫カフェでの従業員トラブル)
2023/10/02 デイリー新潮 7回目の記事を掲載(顧客トラブル)
2023/10/02 アニコム損保 子犬・子猫の販売に関するトラブルの情報提供窓口を設置
2023/10/11 デイリー新潮 8回目の記事を掲載(アニコム損保との関係)
2023/10/12 週刊新潮 アニコム損害保険社長のインタビュー記事を掲載
2023/10/13 Coo&RIKU 繁殖施設に関する報道に対し、現在の改善状況を掲載
2023/10/26 Coo&RIKU アニコム損害保険との実態調査の協力を報告
2023/10/26 アニコム損保 外部アドバイザー(保険業・ペット・獣医療等の専門家)を設置(実態調査等の開始)
2023/10/28 デイリー新潮 9回目の記事を掲載(アニコム損保との関係)
2023/10/29 Coo&RIKU 繁殖施設に関する報道に対し、事実と異なる掲載への反論
2023/11/26 朝日新聞(AERA dot.) Coo&RIKU社長のインタビュー記事を掲載
2024/02/27 Coo&RIKU 委託コンサルタント、名誉毀損で新潮社と杉本彩氏を提訴

上記の他、SNSではインフルエンサーによるCoo&RIKUの闇をまとめた投稿があるなどします。
また、訴訟に関しては上記以外にもCoo&RIKUは個別に訴訟を起こしています。著しく名誉を毀損していると判断したものは抗議のみならず、情報開示請求と対象の個人や団体等に対して訴訟を起こす対応を取っているようです。

新潮社(デイリー新潮)特集記事の続報なし

デイリー新潮及び週刊新潮においても特集記事は、2023年10月末以降の続報はないまま今に至っています。

デイリー新潮のホームページでは、読者、従業員、元従業員などトラブルを抱えている方からの情報提供を募っていますが、新たに特集記事を掲載できる程の情報は得られていないのかもしれません。

アニコム損保の実態調査の結果公表は今のところなし

アニコム損害保険株式会社は、Coo&RIKU社の株式を保有しており議決権比率は9.09%とのこと。
こうした背景から両社が密接な関係であるのが伺えますが、一連の報道を踏まえてアニコム損保は以下の通り対応を行っております。

子犬・子猫の販売に関するトラブルの情報提供窓口」の設置(2023年10月2日)
外部アドバイザー」の設置(2023年10月26日)

このうち外部アドバイザーにおいては、Coo&RIKU社への調査を専門的および客観的な知見をもとに事実確認と実態調査を実施するとのことでした。
また、外部アドバイザー設置のニュースリリースには、調査結果を当社から公表するとされています。

しかし、今のところ(2024年9月10日時点)外部アドバイザーによる調査結果は公表されてないようです。

さて、外部アドバイザーの設置から1年近く経過しておりますが、そんなに調査に時間がかかるものなのでしょうか?

本件に対するアニコム損保社の対応には少し疑問を感じてしまうところです。

委託コンサルタントによる名誉棄損の訴訟は係争中

Coo&RIKUとコンサルティング業務委託契約を結んでいるとされる女性が新潮社と杉本彩氏に対し、名誉棄損をされたとして1157万円の賠償を求める訴訟を起こしています。
新潮社と杉本彩氏どちらも争う姿勢を示しておりますが、2月、4月、8月と公判が進んでいる最中です。

特に杉本彩氏に対しては、報道機関の記事をリポストしたことが発端です。原告の立場からすると事実と異なる報道によって精神的苦痛とコンサルティング業務の損害を受けており、この記事をリポストし情報拡散をされることは許しがたいということでしょう。

一方で報道期間の記事をリポストしただけで訴えられてしまうのは表現の自由に関わると杉本氏の代理人である弁護士は指摘されています。訴えを起こされるかどうかはリポストの際に付けたコメントの内容によるとは思いますが、こうしたところからも注目が集まるところだと思います。

判決は来年にかかると思われますが、どのような判決が下るのか注目です。

行政の立入検査はその後あったのか?

おそらくになってしまいますが、定期立入検査や外部から指摘を受けた施設への聞き取り調査や現地確認などは行われているとは思います。

しかしながら、Coo&RIKUの店舗に対する大規模な立入検査があったという報道はなく、クーリクのお膝元である埼玉県内でも特別な検査が行われているということはないようです。

自治体への問い合わせはメールでの回答はなく、直接電話で問い合わせをしてみてもはっきりした回答はいただけません。一般的に動物取扱業における犬猫の飼養管理基準(令和3年6月1日施行)に基づいて適切な対応を行っております。のような話になってしまい、個別事案や特定のペットショップに対する回答は控えているのだと思われます。

Coo&RIKUの新規出店は報道後も続く

一連の報道の後も当然ながらペットショップの営業は続きます。

また、新規出店も続けており報道後を見ても、伊勢崎店(2023/11)、鹿屋店(2023/12)、岡崎店(2024/3)、会津若松店(2024/3)を開店されております。(統合閉店も4店舗あったため総店舗数は増えていないと思われます。※2024年8月時点で216店舗)

加えて、2024年1月には本社を秋葉原UDXに移しておりますが、駅すぐ側の良い場所だと思います。管理人もイベントや会議で何度か訪れたことがありますが、入居企業のテナントを見てもよく見聞きする企業がずらりと並びます。

一連の報道がCoo&RIKU社にとってどの程度影響があったかは定かではありませんが、事業自体は大きな停滞もなく継続されているのだと思います。

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のらねこらむ管理人

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