野良犬はほとんど見かけないのに野良猫はちょくちょく見かける。コンビニ、通勤通学路、自宅周辺など、目にする方も多いと思います。
野良犬が少なく、野良猫が多い理由としては以下があげられます。
- 飼う為のハードルの違い。犬は自治体へ登録が必要。猫は登録不要。
- 放し飼いの罰則有無。犬は罰則有り。猫は罰則無し。
- 野良犬は自治体が捕獲と保護。野良猫は対象外。
以上が主な理由。以下、詳しく見ていきます。
飼う為のハードルの違い
犬は飼い始めたら30日以内に保健所または、市町村に登録する必要があります。登録すると番号が書かれた鑑札板と呼ばれる金属プレートがもらえます。
また、狂犬病予防接種済証も必要。この二点が犬を飼うための条件になります。
一方、猫の方は登録制度がありません。保護した猫や譲渡された猫をそのまま飼うことができます。※保護猫の場合は、迷い猫の可能性もありますので、保健所や警察に飼い主から届け出がないか確認の必要はあります。
猫に関しては、飼うときのハードルの低さから、責任を持たずに飼育を始めてしまう方が少なからずおり、そういった飼い主が犬の飼い主より多いことから捨て猫が増える理由の一つと思われます。
放し飼いの罰則有無
犬に関しては、地方公共団体が定める、動物の愛護及び管理に関する条例で、「柵に囲われた敷地内以外での放し飼い禁止」の罰則規定があります。このため飼い犬を散歩させる際はリードで係留しているのがほとんどかと思います。
猫に関しては、放し飼いの罰則規定がありません。その為、放し飼いの猫か野良猫かわからない猫が外に存在することになります。
放し飼いをしてしまうことで、外で子供を作り、数が増えていくことに繋がります。(不妊、去勢がされていない場合)
野良犬は自治体が捕獲と保護
野良犬については、保健所または自治体で、捕獲と保護を行ってもらえます。
狂犬病や噛まれるなど人に危害を与える恐れがありますので、野良犬は速やかに捕獲と保護が行われています。
野良猫については、保健所、自治体で捕獲と保護を行っておりません。人体に危害が加わることがないことが大きな理由でしょう。
また、犬は保護しやすく、猫は保護しにくい(逃げ足早く警戒心が強い)。捕獲するにしても猫は難しいです。
狂犬病予防法第六条に抑留に関して記載有り
農林水産省「狂犬病予防法」, 2014年6月13日, e-Gov法令検索
以上のことから言えること
野良犬が捕獲、保護されることで以下のことが言えます。
- 野良犬は捕獲、保護される為、見かけることがあまりない。
- 野良犬は捕獲、保護されてしまうので、野良犬が増えることがない。
野良猫のついては、逆のことが言えます。
- 野良猫は捕獲、保護されない為、見かけても不思議ではない。
- 野良猫は捕獲、保護されないので、増えやすい。
以上になります。野良猫は飼いやすく、放し飼いの罰則なく、積極的な捕獲はされないので、増えるし、よく見るのだと思います。