三味線は猫の皮でできてるって本当?なぜ?今でも?

 三味線って猫の皮からできているような話ってどこからか聞いたことありませんか?

「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざや「三味線を弾く」という言葉、音楽の授業で先生から聞いたりして、なにげなく知っていたりします。

ただ、今時で言うと、動物虐待の問題が取り沙汰されたり、殺処分ゼロを掲げる自治体があったり、動物愛護の意識が高くなっています。このご時世、三味線って本当に猫の皮から作られているのだろうか?と疑問に思いました。管理人が感じた疑問をまとめました。

管理人の6つの疑問

  • 本当に三味線は猫皮からできているのか?
  • なぜ猫皮から作るのか?
  • 今でも猫皮から作っているのか?
  • 猫皮はどこから入手?
  • 保健所の猫は二次利用されていないのか?
  • 動物愛護法的には?

本当に三味線は猫皮からできているのか?

これは本当だそうで、三味線の竿の部分や胴体の部分に皮を張るのだそうです。
主に猫のお腹の皮を用いて使い、傷のないメス猫(交尾をしていない猫。交尾をすると爪痕ができやすい)が最適のようです。

ルーツは、14世紀末、中国から沖縄(琉球王国)に三味線の原型となる三弦が持ち込まれ、琉球王国ではヘビの皮を使った楽器を三線と呼ばれました。
この三線が日本国内に広まって、猫や犬の皮を使った楽器が三味線になったようです。

なぜ猫皮から作るのか?

琉球王国の三線は、ニシキヘビの皮。三味線は猫や犬の皮が張られていたそうです。

一つの理由は、単純に入手がしやすいこと。琉球王国では、ニシキヘビの皮が入手しやすいですし、逆に本州では、ニシキヘビの皮は容易に入手できません。代わりに犬や猫は入手がしやすい時代でした。

もう一つは、音質。
犬皮は粗目で固く、音色にも硬さが出る。
猫皮は柔らかく、肌目が細かいため、上品で甘い音が出る。その反面、強度が弱い。

津軽三味線などの叩くように弦を弾く演奏には「犬皮」
小唄やお座敷民謡の演奏には「猫皮」

耐久性のある「犬皮」は、お稽古用に用いられることも多いそうです。
また、他にも細棹は「猫皮」、太棹は「犬皮」などの分け方もあるのだそう。(奥が深い)

今でも猫皮から作っているのか?

数世紀前の時代は、その時代というものがあるからいいとして・・・現代も?どうなんでしょうか。

これは、今でも猫皮で作られることはあるそうですが、現在は猫より犬の方が多く、合皮も用いられているそうです。
合皮でいけるんだったら、改良重ねて音質や耐久性の良いものが開発できれば、今の時代に合ったものになりそうな気がします。しかし、そう簡単にいかないから今でも動物の皮を使うのでしょうね。

猫皮はどこから入手?

今でも猫皮から作られる三味線。猫皮はどこから入手してくるのか?

国内では、動物愛護の観点から猫の皮を二次利用の形で使われることはなく、ほとんどが輸入に頼っているそうです。輸入元は、中国が多いそうで、その他には台湾や東南アジア。

犬の皮は、以前はタイが多かったようですが、タイ国内の動物愛護の観点から2012年以降は輸入できなくなったようです。現在では犬皮も中国が多いようです。

保健所の猫は二次利用されていないのか?

日本国内では、いまだに殺処分される猫の数は多いですが、これらの動物達が革製品に二次利用されることはありません。当然と言えば当然ですが、1973年に動物愛護法の元になる法律が制定し、1999年、2005年、2013年と改正を繰り返し、動物取扱業規制や飼い主責任徹底などが盛り込まれます。

こうした時代背景からも保健所の猫を原皮業者に引き渡したり、殺処分後の遺体を二次利用することはありません。

それに二次利用が許可されていても、保健所で猫の捕獲はしていないので、持ち込んだ人の同意が必要になります。さらに保健所にいる猫達が健康で、二次利用に適しているかも疑問です。(業者が引き取っても弱っていたり傷が多くては利用できない)

こういった理由からも二次利用することがないと思われます。

動物愛護法的には?

猫皮に利用すること自体、動物愛護法の虐待に当たるのではないか?という話。

第四十四条では、愛護動物をみだりに殺した場合の罰則規定がありますが、楽器の製造目的が「みだりに」殺すことになるか?
財布やバッグなどの革製品を作るために利用するのと扱いに違いがあるのか?
というところでしょう。

法解釈にもよりますが、財布やバッグなどの革製品の製造目的が違法になっていないところを鑑みると楽器の製造目的も違法ではないように思います。

第四十条の動物を殺さなければならない場合、出来る限り苦痛を与えないようにする。という点を守ることは絶対です。

それから、輸入品については、日本の法律の対象外。それに輸入する時点で皮加工の製品となっていますし。

動物の愛護及び管理に関する法律

第四十条 動物を殺さなければならない場合には、できる限りその動物に苦痛を与えない方法によつてしなければならない。
第四十四条 愛護動物をみだりに殺し、又は傷つけた者は、二年以下の懲役又は二百万円以下の罰金に処する。


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