糞尿問題と同じくらいに困るのが野良猫の鳴き声だと思います。
特に寝静まった頃に「ニャァ~オ~」の独特の鳴き声でうるさくされると寝付けなかったり起こされたり、ストレスを感じる方も少なくありません。他にも受験生のお子様がいるご家庭では、勉強の妨げになることもあります。
動物のすることですし仕方ない面はあるのですが、私達にも生活があり悪い影響を及ぼしているのも確かだと思います。
こちらの記事では、うるさい鳴き声の対策方法と野良猫がどんな時に鳴くのかをまとめました。参考になれば幸いです。
▼目次
- 野良猫はどんな時に鳴くのか
- うるさい鳴き声の対策方法
- まとめ
発情期
オス猫同士のケンカ
餌をくれーと要求鳴き
仔猫が母猫を探してるとき
母猫が仔猫を呼ぶとき
耳栓
追い払う
水をかける
保健所に持ち込む
猫よけしてみる
自治体、保健所などへ相談
2度とサカれないように去勢・不妊手術をする
野良猫はどんな時に鳴くのか
- 発情期
- オス猫同士のケンカ
- 餌をくれーと要求鳴き
- 仔猫が母猫を探してるとき
- 母猫が仔猫を呼ぶとき
発情期
野良猫の鳴き声に困っている方の多くは、発情期の鳴き声だと思います。
「あ~お~、あ~お~」「おわあぁぁ~」「ナァ~オ」といった独特な鳴き声のため「うるさい」と感じることが多く、サカリの鳴き声が始まってしまうとしばらく鳴き止まないこともあり困ります。
サカリの鳴き声は、メス猫が発してオス猫を誘うものですが、オス猫もこれに応じて鳴き始めることがあります。また、1匹のメス猫を巡って複数のオス猫が争うように集まるとよりうるさくなってしまうので、騒音と言っても差し支えないくらいの音量になることもあります。
しかし、猫の発情は一時的なもので、ある程度のシーズンがあります。発情シーズンを列挙すると
- 1~3月にかけて
- 4~5月辺り妊娠できなかったメス猫の再発情
- 8~11月辺り。出産して子育て終わった後の発情
このあたりになりますが、地域差、栄養状態、個体差があり、一概には言えません。ざっくり言えば季節性があまりない。多そうなのは上記のシーズンになります。
加えて、発情期の期間は「1~3週間」程度です。
もし、2週間前後の我慢ができるのであれば、嵐が過ぎ去るのを待つ手もあります。
オス猫同士のケンカ
発情期は、オス猫同士のケンカも増えます。
メス猫の発情に誘われて遠くから遠征してくるオス猫も集まるので、メス猫争い、オス猫同士の縄張り争いが激化するからです。
オス猫同士のケンカの多くはにらみ合いと唸り声による威嚇ですが、どちらかが諦めるまで続くので30分以上長時間に及ぶこともあります。
また、発情シーズンのオス猫流入の他にも若オス猫の縄張り作りに伴う流入、餌場を失った地域からの流入など様々な理由でオス猫同士の縄張り争い、ケンカが行われます。
餌をくれーと要求鳴き
ニャ~ニャ~と合図すれば餌をもらえると学んでいる場合。人から餌をもらっており、ニャ~ニャ~と鳴けば餌を出してくれるので、鳴きます。
この鳴き声で困るケースを考えると餌を与えているから、与えてしまったケースがほとんどだと思います。大抵は、餌やりを止めれば諦めて来なくなるので可哀想だと思っても、ぐっと気持ちを抑えて無視しつづけるのが有効です。
仔猫が母猫を探してるとき
小さい仔猫がいる場合、側に母猫がいるものです。
しかし、母猫も餌を食わねばお乳もあげられないので、その場を離れることがあります。また、場合によっては、仔猫の元へ戻ってこれなくなったり(事故に遭ったなど)、育児放棄をしてしまう場合もあります。こうした際、仔猫が母猫を呼び続け、夜通し鳴き続けるようなケースがあります。
母猫が仔猫を呼ぶとき
母猫が仔猫を呼ぶときは可愛らしい声で鳴きますね。出ておいで~、こっちだよ~、などでしょうか。また、目を離した隙に仔猫がいなくなってしまった場合には、探し回るように鳴き続けることもあります。
うるさい鳴き声の対策方法
使い物になる対策、役立たずな対策、自分の状況に合う、合わない対策、色々ありますが、使えそうなものがあればお試しください。
耳栓
うるさいのは一時的なもの。と割り切れるなら、耳栓が手っ取り早く効果的です。
- 手っ取り早い。
- 穏便に済ませられる。
- 手間やお金をかけずにできる。(耳栓代はかかります)
猫を傷付けず、穏便に済ませられるのが耳栓です。2週間程度の我慢が必要になるかもしれませんが、我慢できるくらいなら即効性のある耳栓もいいかもしれません。もちろん一時しのぎにも。
しかし、根本的な解決にはならず、野良猫の発情シーズンには毎回耳栓が必要になってしまいます。それに、耳栓もつけ続けると耳が痛くなる。
- 目覚ましも聞こえにくくなる。
- 2週間程度の我慢が必要。
- 根本的な解決にはならない。
- 耳が痛くなる。
耳栓は100均のものでもいいですが、遮音値30dB以上のものを選びましょう。少しお値段はしますが、遮音値30dB以上+耳が痛くなりにくい素材のものも売っています。
追い払う
単純だけど効果的。ただし根気が必要な場合が多いです。
- その場からいなくなるので確実性有り。
- 誰にでもできる。
- お金がかからない。
追い払う方法はいくつかあります。大きな音を出す、近付く、追い掛ける、水・砂をかける、など。ホウキで叩いたり、バットを振り回すような粗野なやり方もあるかもしれませんが、そこまでしなくても大きな音を立てたり、人が近付くだけで去っていくことがほとんどです。
確実な方法であるのは間違いないとは思いますが、まずまずの確率でまた戻ってきて鳴き始めることがあるのが実際のところです。
よく「猫に学習させる」という話がありますが、猫にこの場所が安全な場所ではない、危険な場所であることを覚えてもらうまで繰り返し根気よくやる必要があるということです。
それに、夜だから大きな音は立てられないし、寝ている最中に外に行って追い払うなんてできない。というデメリットも。もし、窓のすぐ側で鳴き声がしているのであれば、窓をガラッと開けるだけでも立ち去ることはありますが。
また、音で驚かしたり、走って追い払うというのも近所の人に見られるのもあまりいいことではないかもしれません。近所の方には猫好きもいらっしゃるかもしれませんし、猫をいじめていると思われるのもよくありませんから。近所の目が気になったり、近所の方とコミュニケーションがあまり取れていない場合は、目立つ行動も避けるのが無難なんだと思います。
- 寝ている最中に起きてまでやってられない。
- 夜中だと大きな音は立てられない。
- ケンカだと思うと怖くて近寄れない。
- 猫嫌いだと近所の人に思われてしまうかもしれない。
- 根本的な解決にはならない。
水をかける
まず、本当に水をかけたとしたら一目散にその場から走り去るでしょうし、しばらくは来なくなると思います。ネット掲示板などで体験談を読むと、ホースで水をかけたり、バケツで水をぶっかけたりすることで、次の日から来なくなった。という人が多くいました。
ただ、猫が可哀想ですね。
- 一度の効果が大きい。(しばらく来なくなる可能性がある)
- 誰にでもできる。
- お金がかからない。
やっぱり猫が可哀想だと思います。
もし、水を使うとするなら猫の近くに水をゆっくり流してあげるだけでも十分な効果があります。例えば、車の下に猫が居座ってしまい車を出せない時でも、バケツでジャーッと車の下に水を流してあげるだけでどいてくれます。水を使うならこれくらいの穏便な方法がいいでしょう。
それから難点は、夜中だった場合に起きて水をかけに行けるのか。というところ。昼間ならできると思いますが。
- 夜中の場合、水をかけに外に出るのはしんどすぎる。
- 猫が可哀想。
- 猫嫌いだと近所の人に思われてしまうかもしれない。
- 根本的な解決にはならない。
保健所に持ち込む
保健所が野良猫を引き取ってくれる地域なら捕まえて持ち込む。※地域によって対応が異なるため、事前確認が必要です。
- 猫自体がいなくなるので恒久的な対策になる。
こちらの方法は、糞尿被害に遭われていると手っ取り早い方法のように言われたりしますが、実際のところは捕獲器の購入費用がかかりますし、放し飼いの飼い猫の可能性もありますし、ご近所さんの目もあります。穏便な解決にはならないと思います。
本当に切羽詰まった時に検討してみてはいかがでしょうか。
- 手間がかかる。
- 保健所で持ち込みを断られる場合がある。
- 放し飼いの猫の可能性がある。
- お金もかかる。(捕獲器を購入する場合)
猫よけしてみる
これは効くか効かないかわからない。効いたとしても時間がかかる。なので今困っている人にはあまり向かないかもしれません。野良猫が仔猫を庭で産んでしまったりして、追い出したいのであれば効果はあると思われます。(身の危険を感じれば母猫が仔猫連れて移動します)
家にあるもので試すなら・・・
- コーヒーかすを撒く。
- 石鹸水、シャンプー、歯磨き粉を溶かした水を撒く。
- 唐辛子を撒く。
- 空き缶に小石を入れた物を猫の側に投げつける。(転がす※当てないように)
- タンスの防虫剤を置く。(ピンポイントで居場所を特定できているなら)
家にあるもの、簡単にできるところで言えばこの辺りでしょう。柑橘系の匂いも苦手なのでミカンの皮なども嫌がります。敷地内の広範囲となる場合は、量的な問題もありますので、合わせ技で複数試すのもいいかもしれません。
本腰を入れて猫よけするなら超音波グッズの購入を検討してみるのも良いかと思います。
自治体、保健所などへ相談
集まってくるということは、野良猫に餌やりをする方がいたり、放し飼いをする飼い主がいると思います。自治体や保健所などに連絡し、生活被害に遭っていることを伝え、対応をしていただけるように訴えかけましょう。
※町内会やマンションの理事会などがあれば、まずはそちらに相談を持ち掛けるものいいかと思います。※餌やりしている方に直接注意をすることは避けた方が無難です。トラブルの元。その方をよく知らなければなおさらです。
- 協力して騒音問題にあたれる。
- 騒音が起きていることを周囲に理解してもらえる。
- 根本的な解決につながる可能性がある。
なお、鳴き声の騒音に関しての相談は、自治体、保健所などの対応が消極的です。大概は、「許容範囲を超える騒音と感じるか否かについては当然個人差があります。ご近所の複数の意見を参考にした上で対応します」このような回答が多く、対応が鈍いことが多いです。
- すぐには解決しない、我慢が必要。
- 相談してもなしのつぶてという場合も。
- 問題解決まで長期に渡る。
2度とサカれないように去勢・不妊手術をする
地域ぐるみで対応が取れるようでしたら、自治体、町内会を含めて対応を検討していくのもありかもしれません。
- 繁殖制限も同時に行える。
- 発情期の鳴き声が恒久的になくなる。
長期的に見れば悪くない方法ではあるのですが、いかんせん、捕獲の手間と手術の費用が難点です。
- 捕獲の手間と費用がかかる。
- 手術の費用がかかる。
- 野良猫の数が多い場合、全頭行うのが困難。
まとめ
実際のところどれも決め手にかける面があるので、対策を組み合わせて行うのが効果的かもしれません。
- 追い払った後に -> 水撒きをしておく。
- 耳栓をして防ぎつつ -> 自治体や保健所に相談する。
- こまめに水撒きをしつつ -> 超音波などの猫よけグッズを試す。
一つだけの対策だと効果が薄い場合でも組み合わせて行うことで効果が表れることもあります。
また、猫よけは水撒きにしろ、忌避剤を撒くにしろ、マメに続けていくことが必要です。それにマメに行うことは人の出入りが多い場所だと猫に思わせることにもつながり、少しずつ近寄りにくい場所だと覚えてもらいやすくなります。
一筋縄ではいかないことが多く大変なんですが、根気も必要な野良猫問題だと思います。
以上になります。騒音の問題で言えば、野良猫だけではありません。工事の音や乳児の鳴き声、若者の騒ぎ声などなど。でも我慢できないものは誰だってあります。野良猫くらいで・・という人もいるかもしれませんが生活に影響が出てることは事実だと思います。今まで我慢してきたんですからそれだけでも十分に心が広いと思います。