糞尿の被害に遭っている方は、さぞ無責任な餌やりをする住民に腹を立てていると思います。そして、餌やりをしているからこの地域に居付く、さらにはうちに糞をしにやってくる。と、怒りの矛先は猫にではなくその住民に行く方も多いかもしれません。
そんな住民が餌を与えるのを止めてくれたらどうなるか。住処の移動、自然淘汰、最終的には糞尿の被害がなくなる。と考えたりするものです。
しかし、地域の環境や餌やりを止めない住民も少なからずいることが多い為、実際にどのような結果になるかは、その地域によりけりなのが現実だと思います。
こちらの記事では、管理人の地域の実態を例に挙げ、実際に起こったことをまとめます。
※管理人の地域のケースでは、複数の住民が餌やりをやっており、役所から注意をされてもやり続ける方がおりました。一部の方が止めた結果どうなったかの内容になります。※必ずしも餌やりを止めたことと因果関係があるかはわかりません。
管理人宅の周辺マップ
餌やりを止めるに至った経緯とその後を時系列で
- 2017年
- 出来事
- 4月
- (町内会) 回覧にて餌やりの注意喚起
- 6月21日
- (管理人)餌やり現場を目撃し、役所へ相談
- 6月22日
- (役所) 役所から餌やりしている住民へ直接注意※以降、注意を受けた猫屋敷の住民Aが餌やりを止める
- 6月下旬
- (野良猫)4匹出産(近所の猫屋敷)
- 7月上旬
- (野良猫)子育て場所を移動(近所の別荘宅。通称猫別荘)
- 7月18日
- (管理人)役所へ道端の糞、出産による増加を相談
- 7月下旬
- (野良猫)仔猫3匹姿を消す
- 8月
- (野良猫)白猫が姿を消す。(近所の猫屋敷をねぐらにしていた)(野良猫)黒猫が近所の猫屋敷を住処として使い始める。(以前は立ち寄る程度だった)
- 8月12日
- (野良猫)1匹仔猫発見※上記と別の猫(この時点で仔猫の生存は2匹)
- 8月13日
- (町内会)回覧にて餌やりの再注意
- 8月15日
- (野良猫)仔猫1匹姿を消す(この時点で仔猫の生存は1匹)
- 8月下旬
- (餌やり)餌やり住民Bから野良猫が増えてきて困っていると話を聞く。(野良猫)近所の猫屋敷から500m程離れた場所(別の猫屋敷)へ徐々に移動していると思われる。(野良猫)出産。また別の野良猫が出産(数未確認、管理人宅からは少し離れた場所)
- 8月24日
- (餌やり)近所の猫屋敷に餌やりをしにくる遠征餌やり住民Cを発見
- 9月8日
- (野良猫)キジトラ猫が道端で亡くなる。(管理人が発見、役所で引取)
- 11月
- (餌やり)住民Aが餌やり再開しているのを発見
回覧による餌やりの注意喚起 -> 役所の職員からの直接注意で、住民Aが餌やりを止めます。その後どうなったかを要約すると以下の通りです。
- 野良猫はすぐには移動せずしばらく猫屋敷に居続けた。
- 野良猫は一ヵ月後くらいに猫屋敷から移動した。
- 住民Cが遠征して餌やりをしにくるようになった。
- 気付くと野良猫達が猫屋敷に戻ってきている。
- 住民Aがほとぼりがさめた後、餌やりを再開していた。
管理人のケースでは、近所の猫屋敷の住民が餌やりをやめてくれましたが、その後、気付くと餌やりを再開します。さらに、遠征して餌やりにくる住民が出てきてしまいさほど状況が変わっていません。
また、餌やりをしている方が複数いるため、全員が止めてくれたわけではありません。管理人宅の500mくらい離れたお宅では、庭に餌をばら撒くように毎日餌を与えています(住民B)。この人なんかは注意されても聞く耳を持っていません。
餌やりを止めてくれた住民Aさんは、管理人宅のご近所の方ですが、少し移動すれば庭に餌をばら撒く住民がいるため、地域から野良猫が移動していなくなるということはありませんでした。
餌やりを止めると野良猫は移動する
管理人のケースで分かるのは、餌やりを止めると野良猫は移動するということです。猫屋敷にいた猫の全てが移動したわけではありませんが、半分くらいは500m先の餌をもらえるお宅の方に移動している感じでしたし、立ち寄る頻度が目に見えて減っていたのは確かです。(もちろん糞をされる被害もこの間は減っていました)
当たり前のことかもしれませんが、餌がなくなれば餌を求めて移動します。もし、ご近所で餌やりを止めたという話があっても野良猫が変わらず居続けるようであれば、隠れて餌をやり続けているか、近所に餌やりをしている人が別にいるのだと思います。
餌をもらえなくなったら野良猫達はどうするのか?
餌を求めて移動するのは、前述の通り。管理人の地域では複数の方が餌やりをしていたので、飢えるといったことはありませんでした。もし、他の方も含めて餌やりを止めた場合はどうなるのでしょう?
考えられることとしては、
- ゴミを漁る。
- 小動物、昆虫を食べる。
- 餌を求めてその地域からいなくなる。
地域のゴミ出しの管理の甘いところならゴミ漁りはできるかもしれませんが、昨今のゴミステーションは、カラス対策で容易にゴミを漁るのは難しいかもしれません。
また、小動物、昆虫は普段でも口にしていると思いますが、十分な量を確保するのは難しいと思います。加えて、餌付けされてしまっている野良猫の場合、知っている餌場は人からもらえる場所だけです。狩場を知りません。(狩る能力も落ちていると思います)
おそらく、ゴミ漁りも自分で狩りすることも難しければ、さらに移動をして餌を探し求めると思われます。
管理人が住んでいる地域(区画)では、野良猫が多いわけですが、例えば、隣の区画はほとんどいません。餌を与える人がいないからこそだと思いますが、そういった地域にも足を運び、餌を探し求めると思われます。
住民Aさんの餌やりの再開。発見した時の管理人の落胆
役所の職員に注意をされて、餌やりを止めてくれた住民Aさんのその後です。
しばらくは餌やりを止めていたため、野良猫達は餌をもらえるお宅の方面に居つくようになっていました。しかし、徐々に管理人宅の近所の猫屋敷に戻ってくるような形で、あまり状況が良くなっていないと感じていました。
遠征して餌やりをしにくる住民Cもいたのでそのせいかと思っていたのですが、朝方にゴミ出しをしているとある日。
住民Aが餌やりをしている。再開してしまったようです・・・。
人目に付かない時間帯になるべくやっているようです。いつから再開したのかわからなかったのですが、気づいたら再開していました。
いやね、たまたまだったらいいんですよ。でも、その餌っていうのはキャットフードなんですよ!だからスーパーとかで買ってきて餌やりしているってわけです。もうやる気満々じゃないですか。本当にがっかりでした。
なぜ役所の職員に注意をされたのかって、近所の方々が迷惑をしている。って話を聞かされているわけです。それが分かって止めてくれたはずなのに再開する。思えば、ご近所さんに迷惑をかからないような配慮ができる人なら始めから餌やりなんて始めないですよね。責任を持って飼うなり餌やりだけでなく糞尿や病気や怪我などの面倒も見るはずです。そういうのは一切やらないんですから、そういう方の場合、簡単に餌やりを止めることは難しいんだと思いました。
なんだかあまり参考にもならないような結果ですが、少しでも参考になればと思います。(管理人)